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心臓性浮腫はからだの下の部分に現れる傾向があります。軽いときは、朝、起きたばかりのときはあまりはっきりしませんが、午後から夕方にかけてしだいに足に現れます。
また、それは静脈のうっ血を起点とする出来事ですので、静脈が太く浮き出てみえます。手の甲の静脈などは人によってずいぶん浮き出ている人もありますが、健康な人では、手を少しずつ上にあげて心臓の高さより少し高い位置にしますと、浮き出ているのがひいて、あまり目立たなくなります。
ところが、うっ血性心不全では、よほど手を高いところまで上げないと、静脈の浮き出ているのがひかないのです。また寝た位置では首の静脈が太く浮き出ます。
全身のうっ血の、もう一つの特徴的な現れ方は、肝臓がはれることです。肝臓の位置に相当して、右の上腹部に重く押される感じや、にぶい痛みをおぼえます。腹壁の上から大きくなった肝臓を触れることができますが、これは医者でないとわかりません。
それよりもごく初期の浮腫、あるいは浮腫以外の状態(潜在性の水腫)をもっと簡単に知る方法があります。それは体重が増えることです。それとともに尿の量が減ります。もちろん体重や尿量は、飲食との関係や、発汗の状態などでいろいろに変動しますが、心臓病の人で、他の条件があまり変わらないのに体重がはっきり増えてきたら、むくみがおこりかけているのではないかと考える必要があります。
うっ血性心不全の治療は、医師によってなされなければならないにしても、すぐに自分でできることとしては、ナトリウムを減らすことです。食事などでナトリウムをとりすぎていないか(塩辛いものの食べ過ぎはないか)を自問してみることが必要です。 |
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