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肝気鬱結証 |
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[病因病機]肝の疏泄機能が乱れ、または鬱怒・憂思などの情動が
長期的 或いは過激的に肝の気機を乱したりして、気鬱・気結を引き
起こすのである。
[主証]胸脇脹痛・乳房脹痛・情緒不安・食欲不鼠或いはゲップ・梅核気・
月経不順。
[治則]疏肝理気、解鬱散結
[方剤]逍遥散、四逆散、加味造遥散 |
2 |
気滞血瘀証 |
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[病因病機]気滞の上で血行不良となったり、血行障害で気滞を続発させた
りして、気血の停滞が生じて来る。
[主証]胸脇脹満・腹痛または遊走性の疼痛、腫瘍が拒按、顔色または
皮膚・口唇が暗で、青紫暗・瘀斑、月経不順や経血が暗紫色で血塊が
多い。
[治則]疏肝理気、活血化瘀
[方剤]冠脉通塞丸または四逆散合桂枝茯苓丸 |
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3 |
瘀血積聚証 |
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[病因病機]血瘀が生じると血行不良となり、特定な部位に滞り、
塊のように結集するのである。
[主証]腫瘍の増大と石様に硬い、固定性疼痛、圧痛、顔色・口唇・
舌色の紫暗か瘀斑肌膚甲錯、或いは消痩、発熱、出血。
[治則]活血破瘀、軟堅散結
[方剤]大黄牡丹皮湯合桂枝茯苓丸 |
4 |
痰気凝結証 |
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[病因病機]
湿濁または湿毒の侵入、肺・脾・腎の陽気の減退、肝の疏泄作用の低下
などは、湿が痰に濃縮し、気機のめぐりが障害して気滞も生じてきたわけ
だ。痰湿と気滞が互いに悪い因果関係となり、混じって結集するので
ある。
[主証]腫れたリンパ節・乳腺・甲状腺または皮膚などの腫瘍、
赤腫熱痛はないが、痰涎、吐気、嘔吐、膨満感、胖大・歯痕舌、
自膩滑苔。
[治則]理気化痰、軟堅散結
[方剤]半夏厚朴湯、安中散合呉茱萸湯 |
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5 |
湿熱壅盛証 |
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[病因病機]飲食の不摂生、湿や熱邪の侵入、脾胃・肝胆の機能失調と
絡んで湿熱が体内で盛んで停滞してしまうようになる。
[主証]慢性的微熱、多汗、吐気嘔吐、食欲不振、体がだるい、
胸膜痞悶、下痢気味、または黄疸、黄膩滑苔、紅舌。
[治則]清熱利湿
[方剤]茵蔯蒿湯、竜胆瀉肝湯 |
6 |
瘀毒熟結証 |
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[病因病機]侵入した熱毒と体内で生じてきた瘀血と絡み合ったり、
停滞した痰瘀血と毒邪がしばらく鬱結して熱化となる。
[主証]発熱持続、口乾き、ほてり、イテイラする、冷飲食がほしい、
或いは顔色紅潮、 頭痛、出血、舌が紫紅または緯紅、黄燥苔。
[治則]清熱解毒、活血化瘀
[方剤]大柴胡湯、茵蔯蒿湯、または桃核承気湯 |
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7 |
気血両虚証 |
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[病因病機]邪気の停滞により内臓機能と体内の気血を損耗し、
または脾胃からの気血 生化を妨害することで、気血の虚弱を引き
起こすのである。
[主証]倦怠無力、顔色淡白または萎黄、体の消痩、動悸・息切れ、
食欲不振、めまい、 胖大・歯痕舌、或いは嫩舌。
[治則]健脾益気、補血養血
[方剤]加味帰脾湯、人参養栄湯、十全大補湯 |
8 |
陰虚内熱証 |
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[病因病機]
もともと陰虚傾向の体質、または熱毒の邪気が体内の津液を損耗する
ことによって、陰虚を引き起こし陰虚陽亢の状態で内熱が生じてくるの
である。
[主証]午後の潮熱、五心煩熱、虚煩不眠、盗汗(寝汗)、喉乾き、
消痩、濃縮尿、便秘傾向、舌色紅絳、少苔。
[治則]滋養陰津、清熱解毒
[方剤]知柏地黄丸 麦味地黄丸 |
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9 |
脾腎陽虚証 |
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[病因病機]
癌毒の停滞によって諸内臓の陽気を傷つけ、とくに脾腎の陽気を損傷
させることで、生体の免疫能が低下することとなる。
[主証]顔面晄白、寒がり、手足の冷え、息切れ、疲労倦怠、足腰の
痺痛または腹痛消化不良、浮腫、頻尿または排尿困難、胖大・歯痕舌
で音色は暗淡、白滑苔。
[治則]温補脾腎、利水化湿
[方剤]牛車腎気丸、または八味丸合平胃散 |
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