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下腹部痛・・・女性の為の婦人科サイト

体の異常を告げるサインで、痛みというのは非常に大切な感じなのです。女性の病気の領域においても、重要な兆候の一つで、絶対おろそかにしてはいけません。
性器は下腹部骨盤内におさまっている関係上、婦人科の病気からくる疼痛は、大部分、下腹痛と腰痛になってあらわれます。

◎下腹痛

一般に「下腹が痛い」といわれるものです。下腹部には腸や膀胱、尿管、腹膜などがあるために、一定の臓器の痛みが、必ずしもその臓器の位置したところに一致してあらわれるとはかぎりません。漠然と下腹部が痛かったり、胃のほうに痛みが走ったり、肛門のほうに痛みを覚えたりといった具合です。
しかし、漠然としていても、こまかくみていけば、かなりはっきりした場所がみつかるものです。医師の診断を助ける、痛みの特徴は次のような点です。
@場所はどのあたりか
・上腹部か下腹部か
・右か左か中央か
A時続時間と起こり方は
・ずっと痛みっぱなしか
・一定の間隔をおいて繰り返し痛むか
・何かのひょうしで急に痛みだすか
・だんだん痛みが強くなってくるか
B痛みの種類は
・鈍痛か
・激痛か
・疝痛(さし込むような痛み)か
・牽引痛(引っ張られるような痛み)か
・放散痛(一か所からあちこちに痛みがひびいていくような痛み)か
C痛みのきっかけとなるものは何か
・排便のときに痛むか、また、特に痛むか
・体を曲げたときや歩くと痛むか
・安静時と運動時で痛みが違うか
・薬を飲むと痛み方が違うか
・呼吸によって痛み方が違うか
・月経周期と関係あるか
・天候の変化と関係あるか
・精神的に影響されることがあるか

下腹痛の原因となる病気

・腹部中央
  子宮の病気
  中央に引っ張られるようなら卵巣、卵管の病気
  膀胱、腹壁の炎症
・右側下腹部
  性器によるもの(卵巣、卵管、骨盤旁結合組織の炎症)
  虫垂炎(処女で右下腹痛がある場合は、ほとんどの場合、虫垂炎が疑われる)
  ヘルニア
  右側尿管、腎性のもの
  腹壁のもの
  腸からくるもの
  神経質な女性のヒステリー性のもの
・左側下腹部
  性器によるもの
  左側尿管、腎性のもの
  S字状結腸からくるもの
  ヘルニア
  虫垂炎(左側もたまにある)
  脾臓からくるもの
  腹壁のもの
・両側下腹部
  両側付属器の病気(卵巣、卵管の炎症)
  子宮外妊娠(特に左右どちらかにかたよる) 痛みが急激にくる
  流産                   痛みが急激にくる
  急性卵管炎                痛みが急激にくる
  卵巣腫瘍の茎捻転             痛みが急激にくる