「十味敗毒湯[ジュウミハイドクトウ]」は、我が国江戸時代、世界で初めて乳癌の麻酔手術を行った世界的な医学者華岡青洲[ハナオカセイシュウ]によって創られた『瘍科方筌[ヨウカホウセン]』に収載されている薬方です。
セツ(できもの)や急性で発赤し腫れて痛みのある化膿性の皮膚疾患、湿疹、じんましんなどかゆみや熱をもったり化膿するおそれのある皮膚疾患に広く使われています。
製品名称 | 「クラシエ」漢方十味敗毒湯エキス顆粒 |
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参考価格 | |
成分 | 成人1日の服用量3包(1包1.2g)中 十味敗毒湯エキス粉末M・・・1,950mg 〔サイコ・オウヒ・キキョウ・センキュウ・ブクリョウ・ボウフウ各1.25g、ドクカツ・カンゾウ・ケイガイ各0.75g、ショウキョウ0.5gより抽出。〕 添加物として、ヒドロキシプロピルセルロース、乳糖を含有する。 |
効能 | 化膿性皮膚疾患・急性皮膚疾患の初期、じんましん、急性湿疹、水虫 |
用法用量 | 次の量を1日3回食前又は食間に水又は白湯にて服用。 成人(15才以上)・・・1回1包 15才未満7才以上・・・1回2/3包 7才未満4才以上・・・1回1/2包 4才未満2才以上・・・1回1/3包 2才未満・・・1回1/4包 |
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十味敗毒湯は、江戸時代の名医華岡青洲の創った、皮膚病に用いられる漢方薬です。
風湿熱の皮疹。袪風と清熱、排膿利水の薬物配合より構成されています。このことから消炎、抗化膿抗菌、止痒、浮腫や分泌物の消退などの作用をもち、皮膚の炎症・化膿に有効であるが、消炎効果はあまり強くないため一般には化膿しかけた初期に用いられます。
処方名 | 十味敗毒湯 |
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効能 | 袪風化湿・清熱解毒 |
解説 | 防風・荊芥・独活・川芎・生姜は、体表血管を拡張して発汗し、皮疹を透発させます(袪風解表)。 防風・荊芥は、かゆみをとめ、川芎・独活は鎮痙作用をもちます。柴胡・連翹・桜皮・甘草は、消炎、解熱、抗菌に働き化膿を抑制します(情熱解毒)。 桜皮・桔梗は、排膿作用をもち、柴胡・甘草は、鎮静と自律神経系の調整に働きます。茯苓は、組織や消化管内の水分を血中に吸収して利尿作用により除きます(利水)。 防風・独活は、利尿を補助します。 |
治療の現場から | 慢性炎症には、温清飲を合方します。 使用目標 心窩部のつかえ・季肋下部の軽い圧痛や抵抗、胸脇苦満、患部に化膿性の湿疹 ※この目標に必ずしもこだわる必要はありません。 |
臨床応用 | 皮膚化膿症・湿疹・じんましん・皮膚炎などで、風湿熱を呈するものに使用します。 |