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苓桂朮甘湯

苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)

苓桂朮甘湯●「苓桂朮甘湯」は、漢方の古典といわれる中国の医書『傷寒論[ショウカンロン]』や『金匱要略[キンキヨウリャク]』に収載され、水毒によっておこる諸症状の治療に用いる代表的な薬方です。漢方では、胃内停水で過剰な水分があったり、尿量が少なく体液の調節がうまくいかず、体内の水分の偏在、代謝異常の症状を水毒といい、この水毒が神経質や頭痛、ふらつき、めまい、息切れ、動悸などをおこす大きな原因の一つと考えています。
●めまい、ふらつきがあり、または動悸があり尿量減少する人の、神経質、ノイローゼ、めまい、動悸、息切れ、頭痛に効果があります。

製品名称 「クラシエ」漢方苓桂朮甘湯エキス顆粒S
参考価格
成分 成人1日の服用量3包(1包1.5g)中
苓桂朮甘湯エキス(3/4量)・・・1,200mg 〔ブクリョウ4.5g、ケイヒ3.0g、ビャクジュツ2.25g、カンゾウ1.5gより抽出。〕 添加物として、ヒドロキシプロピルセルロース、乳糖を含有する。
効能 めまい、ふらつきがあり、または動悸があり尿量が減少するものの次の諸症:動悸、息切れ、めまい、頭痛、神経質、ノイローゼ
用法用量 次の量を1日3回食前又は食間に水又は白湯にて服用。
成人(15才以上)・・・1回1包
15才未満7才以上・・・1回2/3包
7才未満4才以上・・・1回1/2包
4才未満2才以上・・・1回1/3包
2才未満・・・1回1/4包
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苓桂朮甘湯(煎じ薬)・ K191(薬局製剤)

苓桂朮甘湯は、「傷寒論」・「金匱要略」に収録されている、立ちくらみ、頭重、胃内停水感等があるもので心悸亢進症、めまい、胃下垂、胃アトニーに用いられる漢方薬です。

製品名称 苓桂朮甘湯(煎じ薬)・ K191(薬局製剤)30日分
参考価格
成分 茯苓6.0;桂枝4.白朮3.0;甘草2.0
効能 立ちくらみ、頭重、胃内停水感等があるもの 心悸亢進症、めまい、胃下垂、胃アトニー
用法用量 水を500ccと薬1日分(1袋)をその中に入れます。 弱い火で水が約半分になるまで煮詰めます。薬を取り出し薬液を1日2回に分けて服用します。
大人は上記の通り
14才~7才 大人の2/3
6才~4才 大人の1/2
3才~2才 大人の1/3
2才未満 大人の1/4
を1回とし1日2回服用
3カ月未満 服用しないこと
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苓桂朮甘湯中医処方解説

脾虚の寒飲に用います。疲れやすい・食欲がない・めまい感・立ちくらみなどの脾虚の症候に、悪心・嘔吐・上腹部膨満感・腹鳴・胃部の振水音あるいは多量の白痰・咳嗽あるいは軽度の浮腫などの痰飲・水湿の症候がみられ、四肢の冷え・動悸・耳鳴・肩こりなどをともなうことが多くみられます。舌質は淡紅で胖大・舌苔は滑~白滑・脈は沈。

処方名 苓桂朮甘湯
効能 温化寒飲・健脾利水
解説 通陽化気の桂枝と健脾利水の白朮・茯苓・甘草の配合により、水飲の運輸を強めて水飲の産生を防止します。
治療の現場から 脳の虚血性症状やアトニー症状が強ければ、補中益気湯を合方します
悪心、嘔吐が強ければ、小半夏加扶苓湯や半夏厚朴湯などを合方します
食欲不振、疲れやすい、元気がないなどの気虚の症候が強ければ、補中益気湯・六君子湯などと合方します。
臨床応用 神経性疾患、眼炎、結膜炎・心臓弁膜症、高血圧症、心悸亢進、噛息、蓄膿症、メニエル氏症候群、胃下垂、慢性腎炎。