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桃核承気湯

桃核承気湯(とうかくじょうきとう)

桃核承気湯「桃核承気湯」は、漢方の代表的な駆瘀血剤[クオケツザイ](瘀血をとる薬方)です。 日頃、丈夫で便秘がち、のぼせが強くて足腰が冷えるような人の場合に使用します。
瘀血とは微少血管の血流がわるくなって停滞することを言いますが、俗に“血の道”などとも言われ、婦人の生理異常、外傷や打撲、炎症、種々の原因によるうっ血などで起きるものです。
比較的体力があり、のぼせて便秘しがちな方の月経不順、月経困難、月経時や産後の精神不安、便秘、腰痛などに効果があります。

製品名称 「クラシエ」漢方桃核承気湯エキス顆粒S
参考価格
成分 成人1日の服用量3包(1包1.8g)中
桃核承気湯エキス粉末・・・1,875mg 〔トウニン3.75g、ケイヒ3.0g、ダイオウ2.25g、カンゾウ1.125g、乾燥硫酸ナトリウム0.75gより抽出。〕 添加物として、ヒドロキシプロピルセルロース、乳糖、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールを含有する。
効能 比較的体力があり、のぼせて便秘しがちなものの次の諸症:腰痛、月経不順、月経困難症、月経時や産後の精神不安、便秘、高血圧の随伴症状(頭痛、めまい、肩こり)
用法用量 次の量を1日3回食前又は食間に、水又は白湯にて服用。
成人(15才以上)・・・1回1包
15才未満7才以上・・・1回2/3包
7才未満・・・服用しないこと
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桃核承気湯料(煎じ薬)・ K141(薬局製剤)

桃核承気湯は,「傷寒論」に収録されている,月経不順,月経困難,常習便秘,高血圧症,更年期の神経症に用いられる漢方薬です。

製品名称 桃核承気湯(煎じ薬)・ K141(薬局製剤)30日分
参考価格
成分 桃仁5.0;桂枝4.0;芒硝2.0;大黄2.0(適量);甘草1.5
効能 比較的頑丈な体質者で,のぼせや冷えがあり便秘がちのもの 月経不順,月経困難,常習便秘,高血圧症,更年期の神経症
用法用量 水を500ccと薬1日分(1袋)をその中に入れます。 弱い火で水が約半分になるまで煮詰めます。薬を取り出し薬液を1日2回に分けて服用します。
大人は上記の通り
14才~7才 大人の2/3
6才~4才 大人の1/2
を1回とし1日2回服用
4才未満  服用しないこと
販売サイト

桃核承気湯中医処方解説

下腹部の痛みや圧痛あるいは抵抗・不正性器出血・月経困難・便秘などの症候があり、下肢の冷え・下腿静脈怒張・外痔核などあるいはのぼせ・頭痛・肩こり・鼻出血・不眠・動悸などをともなうこともあります。
舌質は紅~紫・舌苔は黄・脈は渋。発熱性疾患の経過にみられます。 下腹部がたく脹って痛む(少腹急結)・圧痛・抵抗・便秘(あるいはテール便)・排尿には異常がない(あるいは血尿)・不正性器出血などの症候で、熱は夜間に高くなり、甚だしい場合には意識障害や狂躁状態を呈します。舌質は紅でやや乾燥・舌苔は黄・脈は沈実。。

処方名 桃核承気湯
効能 清熱瀉下・活血逐瘀
解説 桂枝は、血管拡張により諸薬の吸収を促して効能を高め、同時に鏡痛にも働きます。

桃仁は、主に骨盤内腔の血管拡張によりうっ血を除き血腫の分解、吸収に働きます(活血化瘀)。

大黄も、骨盤内や腸管、腸管膜の血管を拡張して充血させ、桃仁の効果を補助します。大黄・芒硝は、大腸性の瀉下作用により、糞便を除き、腸管内の毒素の吸収をブロックし、代謝産物の排泄を強めます。

これによって活血化瘀の効果が強められます(逐瘀)。桃仁も、油性成分により糞便を軟化してこれを助けます。桂枝は、主に動脈側の血管拡張により血行を促進し、活血化瘀の効果を補助します。また、消化液の分泌、蠕動の促進などにより吸収を強めます。

甘草は、諸薬を調和させ、作用の行き過ぎを抑えます。大黄は、消炎、抗菌に働きます。
治療の現場から 桂枝揆苓丸:下腹部の抵抗、圧痛が比較的軽度の場合に用います。標準的駆瘀血剤。
当帰芍薬散:冷え性、血色不良の人で、腹壁が軟弱で、下腹部の抵抗、圧痛が一層軽度の場合に用います。血虚と水毒の証。
加味逍遥散:気血両虚で肝うつ化火(いらいら、のぼせ、はてりなどの熱証)をともなうものに使用します。婦人科疾患とともに自律神経の過興奮を呈するものが目標です。
左下腹部(左腸骨窩)に多くみられ顕著な圧痛・擦過痛を伴う抵抗ないし束状抵抗が多くみられます

※この目標に必ずしもこだわる必要はありません。
臨床応用 習慣性便秘・自律神経失調症・更年期症候群・打撲・冷え性・頭痛症・肩こり症・鼻出血・高血圧症・月経困難症・月経不順・産後の悪露停滞・骨盤内血腫・骨盤内炎症・子宮内膜炎・附属器炎・外痔核・下腿静脈瘤・開腹術や人工流産の後・腸管癒着・腸閉塞の初期などで、下焦の血瘀を呈するもの。あるいは発熱性疾患で、蓄血証を呈するものに使用します。