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当帰飲子

当帰飲子(とうきいんし)

当帰飲子●「当帰飲子」は、漢方の古典といわれる中国の医書『済生方[サイセイホウ]』疥診問(湿疹や掻痒など皮膚科)に収載されている薬方です。
●冷え性で、皮膚が乾燥する人の湿疹・皮膚炎(分泌物がすくないもの)、かゆみに効果があります。

製品名称 当帰飲子エキス顆粒「クラシエ」
参考価格
成分 成人1日の服用量3包(1包1.5g)中
当帰飲子エキス粉末・・・3,200mg
〔トウキ2.5g、シャクヤク・センキュウ・シツリシ・ボウフウ各1.5g、ジオウ2.0g、ケイガイ・オウギ各0.75g、カシュウ1.0g、カンゾウ0.5gより抽出。〕
添加物として、ヒドロキシプロピルセルロース、乳糖を含有する。
効能 体力中等度以下で、冷え性で、皮膚が乾燥するものの次の諸症:湿疹・皮膚炎(分泌物の少ないもの)、かゆみ
用法用量 次の量を1日3回食前又は食間に水又は白湯にて服用。
成人(15才以上)・・・1回1包
15才未満7才以上・・・1回2/3包
7才未満4才以上・・・1回1/2包
4才未満2才以上・・・1回1/3包
2才未満・・・服用しないこと
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当帰飲子(煎じ薬)・ K142(薬局製剤)

当帰飲子は、「済生方」に収録されている、慢性湿疹(分泌物の少ないもの)、かゆみに用いられる漢方薬です

製品名称 当帰飲子(煎じ薬)・ K142(薬局製剤)30日分
参考価格
成分 当帰5.0;地黄4.0;芍薬・川芎・蒺藜子・防風各3.0;何首烏2.0;荊芥・黄耆各1.5;甘草1.0
効能 冷え症のものの次の諸症:慢性湿疹(分泌物の少ないもの)、かゆみ
用法用量 水を500ccと薬1日分(1袋)をその中に入れます。 弱い火で水が約半分になるまで煮詰めます。薬を取り出し薬液を1日2回に分けて服用します。
大人は上記の通り
14才~7才 大人の2/3
6才~4才 大人の1/2
3才~2才 大人の1/3
2才未満 大人の1/4
を1回とし1日2回服用
3カ月未満 服用しないこと
販売サイト

当帰飲子中医処方解説

血虚生風の代表処方です。皮膚がかさかさしてつやがない・粃糠様の落屑・小さな皸裂・遊走性のかゆみ・かきむしって少量の出血や血痂がみられる・発赤や滲出物はみられないなどの症候で、舌質は暗紅・舌苔は少・脈は細。

処方名 当帰飲子
効能 補血潤燥・止痒
解説 地黄・当帰・芍薬・何首烏は、全身、皮膚を栄養、滋潤し皮脂の分泌を高め、萎縮、乾燥を改善し(補血)
当帰・川芎は、血管拡張作用があります。防風・荊芥は、表在血管を拡張し、又、何首烏・蒺藜子のステロイド様作用により痒みをを止める。黄耆は、皮膚の機能を高める。
治療の現場から 老人性皮膚掻痒症の場合は、八味地黄丸を合方します
小児の皮膚掻痒症の場合は、補中益気湯を合方します
皮膚の枯燥が強いときは、四物湯を合方します
炎症(かいたあと赤くはれる)のある時は、温清飲を合方します。
臨床応用 老人性皮膚掻痒症・粃糠疹などで、血虚生風を呈するもの。炎症・浮腫の介在するものには適しません