本文へスキップ

抑肝散加陳皮半夏

抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)

抑肝散加陳皮半夏「抑肝散加陳皮半夏」は、漢方の古典といわれる中国の医書『保嬰撮要[ホエイサツヨウ]』に収載され、「抑肝散」という元々小児の癇、ひきつけに用いられている処方に、我が国での使用経験から半夏と陳皮という生薬を加えて、成人にも適応するよう工夫された薬方です。
神経がたかぶるものの神経症、不眠症、小児夜泣き、小児疳症に効果があります。

製品名称 抑肝散加陳皮半夏エキス顆粒クラシエ
参考価格
成分 成人1日の服用量3包(1包1.5g)中
抑肝散加陳皮半夏エキス粉末・・・2,300mg 〔トウキ・センキュウ・チンピ・チョウトウコウ各1.5g、ソウジュツ・ブクリョウ各2.0g、ハンゲ2.5g、サイコ1.0g、カンゾウ0.75gより抽出。〕 添加物として、ヒドロキシプロピルセルロース、乳糖を含有する。
効能 体力中等度をめやすとして、やや消化器が弱く、神経がたかぶり、怒りやすい、イライラなどがあるものの次の諸症:神経症、不眠症、小児夜泣き、小児疳症(神経過敏)、更年期障害、血の道症、歯ぎしり (注)「血の道症」とは、月経、妊娠、出産、産後、更年期など女性のホルモンの変動に伴って現れる精神不安やいらだちなどの精神神経症状および身体症状を指します。
用法用量 次の量を1日3回食前又は食間に水又は白湯にて服用。
成人(15才以上)・・・1回1包
15才未満7才以上・・・1回2/3包
7才未満4才以上・・・1回1/2包
4才未満2才以上・・・1回1/3包
2才未満・・・1回1/4包以下
販売サイト

抑肝散加陳皮半夏(煎じ薬)・ K185(薬局製剤)

抑肝散加陳皮半夏は,「本朝経験方」による,虚弱な体質で神経がたかぶる,神経症,不眠症,小児夜なき,小児疳症に用いられる漢方薬です。

製品名称 抑肝散加陳皮半夏(煎じ薬)・ K185(薬局製剤)30日分
参考価格
成分 柴胡・半夏5.0;朮・茯苓各4.0;川芎・当帰・釣藤・陳皮各3.0;甘草1.5
効能 虚弱な体質で神経がたかぶるものの次の諸症:神経症、不眠症、小児夜なき、小児疳症
用法用量 水を500ccと薬1日分(1袋)をその中に入れます。 弱い火で水が約半分になるまで煮詰めます。薬を取り出し薬液を1日2回に分けて服用します。
大人は上記の通り
14才~7才 大人の2/3
6才~4才 大人の1/2
3才~2才 大人の1/3
2才未満 大人の1/4
を1回とし1日2回服用
3カ月未満 服用しないこと
販売サイト

抑肝散加陳皮半夏中医処方解説

抑肝散加陳皮半夏は、気血両虚の肝陽化風に用いる漢方処方です。 気血両虚の肝陽化風の代表処方です。いらいら・怒りっぽい・頭痛・めまい感・眠りが浅い・頭のふらつき・筋肉の痙攣やひきつり・手足のふるえなどの肝陽化風の症候に、元気がない・疲れやすい・食が細い・皮膚につやがない・動悸。しびれ感などの気血両虚をともなうものに使用します。舌質はやや紅・舌苔は白。

処方名 抑肝散加陳皮半夏
効能 平肝熄風・補気血
解説 熄風の釣藤と疏肝の柴胡・川芎及び柔肝の当帰で、肝気をのびやかにして、痙攣をしずめます。健脾の蒼朮・茯苓・甘草の配合は、肝血の化源を充たし肝気を柔軟にします。
治療の現場から 原著の方後に「母子同服」とあることから子供に使う場合は母親」の影響が強いことがわかります。子供・高齢者に使用する場合は良いのですが、成人に用いる場合には用量を多くする必要がある事もあります。
使用目標は、まぶたの痙攣を訴える人が多い 腹直筋の緊張や左腹直筋に動悸を感じる人が多い
※この目標に必ずしもこだわる必要はありません。
臨床応用 乳幼児のひきつけ・夜驚証・チック・自律神経失調症・神経症・更年期障害・脳血管障害・高血圧症・不眠症・パーキンソン病などで、気血両虚・肝陽化風を呈するもの。