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牡蠣

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牡蠣(ぼれい)

マガキOstrea gigas Thunberg(イタボガキ科Ostreidae)の殻を用いる。そのほか、イタボガキO. denselamellosa Lis.、コケゴロモO. circumpicta Pilsbryなども用いることがある

【出典】 神農本草経 上品
【別名】 牡蛎殻(ボレイカク)、左殻(サカク)
【成分】 主として炭酸カルシウムからなり、少量のリン酸カルシウムそのほかを含む
【効能】 鎮静、鎮痛、解熱、収斂、制酸、止渇
【薬理作用】 重鎮安神・平肝潜陽・収斂固渋・軟堅散結・制酸止痛
鎮静・鎮痛作用、収斂作用、解熱作用、腫塊消散・減少作用(軟堅)
【臨床応用】 盗汗・自汗に有効である。牡蛎12~15gを煎じ2~3回に分けて服用する。
頸部リンパ腺炎・甲状腺腫・肝臓や脾臓の腫大などに有効であるが、作用機序は明らかでない。
高血圧症などで見られる胸があつ苦しい・怒りっぽい・頭がふらつく・顔面紅潮頭部の熱感・不眠・動悸などの肝陽上亢の症状に用いる。胸腹部の動悸・筋肉の繊維束性攣縮にも牡蛎を使用する。
夢精・不正性器出血・帯下などに用いる。
虚熱に用いる。陰虚の潮熱・発熱疾患後の微熱などで体の衰弱や多汗をともなうときには、生牡蛎を用いる。生牡蛎には水分を保持し・大便を整え・虚熱をさます効果がある。
胃・十二指腸潰瘍で心窩部痛・胃酸過多などの症状があるときに用いる。含有する炭酸カルシウムに胃酸を中和する作用がある。
【性味】 味は鹹・渋、性は微寒
【帰経】 肝・胆・腎経
【処方】 安中散、柴胡加竜骨牡蛎湯、桂枝加竜骨牡蛎湯、柴胡桂枝乾姜湯
【用量】 湯剤には15~30g。頸部リンパ腺炎には90~120gまで用いる。先に煎じる。粉剤は毎回3~6gを沖服する。
【使用上の注意】
【産地】 日本
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