キク科(Compositae)のカワラヨモギArtemisia capillaris Thunb.の頭を乾燥したもの(日本薬局方正品)。また越冬根生葉(ロゼット)を乾燥したものを綿茵蔯(めんいんちん)といい、中国では、茵陳蒿と同様に用いられている
【出典】 | 神農本草経 上品 |
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【別名】 | 茵蔯(インチン)、綿茵蔯(メンインチン) |
【成分】 | カピルリン(capillin)、カピルレン(capillen)、カピラリン(capillarin)、カピラリシン(capillarisin)など |
【効能】 | 利胆、利尿、解熱、消炎 |
【薬理作用】 | 清熱利湿・退黄疸 解熱作用・利胆作用・抗菌作用・抗ウイルス作用・抗真菌作用・脂質降下作用・降圧作用など |
【臨床応用】 | 黄疸に対する主薬である。 湿熱による黄疸に用いる。陽黄(ミカンのように鮮明な黄疸で、急性黄疸型肝炎・胆のう炎などの急性炎症で見られる)に対し、茵ちん蒿のもつ胆汁の分泌・排泄の促進作用を利用する。 寒湿による黄疸に用いる。 柴胡の代用として清熱に用いる。茵ちん蒿・柴胡はともに解熱作用があり、中医の経験によるとどちらも肝胆経に作用し、肝胆実火をさますものである。茵ちん蒿は柴胡より薬性がおだやかなので、陰虚のものが実熱を呈する疾患にかかり、柴胡で清熱すると燥性が強すぎて悪影響(傷陰)があらわれる恐れがあるときには、茵ちん蒿で代用する。 |
【性味】 | 味は苦、性は平。微寒 |
【帰経】 | 脾・胃・肝・胆経 |
【処方】 | 茵蔯蒿湯、茵蔯五苓散 |
【用量】 | 15~30g |
【使用上の注意】 | 虚黄とは、淡白色を帯びた黄疸で、尿は正常・味覚が淡白・脈弱などの気虚の症状をともない、貧血・寄生虫などで生じる。これは湿熱によるものではないので、茵ちん蒿は用いるべきでなく、補中益気の薬物を使用すべきである。 |
【産地】 | 日本、中国、韓国 |
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