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胡桃肉

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胡桃肉(ことうにく)

テウチグルミJuglans regia L.、(クルミ科Juglandaceae)または同属の種子の仁を乾燥させたもの

【出典】 証類本草、開宝本草
【別名】 胡桃仁(コトウニン)
【成分】 リノール酸を主とする脂肪油、蛋白質、ビタミン類を含む
【効能】 利尿、便通、鎮咳、滋養強壮
【薬理作用】 温肺潤腸・補気養血
利尿・通便・鎮咳・滋養強壮の作用があり、含有成分からみて高い栄養価がある。
【臨床応用】 腎虚の喘息・咳嗽(慢性喘息性気管支炎など)に用いる。胡桃肉を毎日1~2個ずつ1~2ヶ月間連続して食べて効果があるとしている。
腎陽虚による腰痛・下肢無力に、補腎葉を配合して使用する。
このほか腎結石の腰痛に、腎結石に対する方剤の中に胡桃肉を加えて使用する。古人は消堅去オするとしているが、実際は利尿と補養の作用であると考えられる。
老人の気虚の便秘(習慣性便秘)には、生胡桃肉4~5個を少量の蜂蜜とまぜて就寝前に服用すると効果がある。
【性味】 味は甘、性は温
【帰経】 肺・腎経
【処方】
【用量】 6~30g
【使用上の注意】 熱証の咳・泥状便あるいは下痢には使用すべきでない。
習慣的に、胡桃肉は濃い茶で服用すべきでないとされている。
古人の経験では、補血に使用するときは皮を除き、止喘には皮付きがよいとしている。薄皮には渋味があって斂肺定喘(呼吸機能を調整して呼吸困難を軽減する。)の力がかなり強いので、皮のまま服用するのがよい。渋味を弱めるには少量の黒砂糖か大棗と一緒に服用するとよい。
【産地】 中国、日本
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