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肉従蓉

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肉従蓉(にくじゅよう)

ハマウツボ科(Orobanchaceae)のホンオニクCistanche salsa (C.A.Mey.) G.Beck,C. deserticola Y.S.Ma,C. tubulosa (Schenk) R.Wightの肉質茎を乾燥したもの。

【出典】 神農本草経 上品
【別名】
【成分】 微量のアルカロイドと結晶性の中性物質を含む。配糖体や有機酸様の物質を含むとの報告もある
【効能】 強壮、通便
【薬理作用】 滋腎益精・補陽潤腸
強壮・通便の作用がある。
【臨床応用】 腎虚の患者に使用し、補陽にも滋陰にも一定の作用がある。神経衰弱で、元気がない・倦怠感・腰がだるい・健忘・聴力減退など腎虚の症状があるときに最も適している。
腎陽虚によって生じたインポテンツ・早漏・婦人の不妊・不正性器出血・白色帯下などにも使用する。
老人の気虚・血虚による便秘には、一般に肉従蓉と豚肉を煮たスープを服用させる。
【性味】 味は甘・鹹、性は温
【帰経】 腎・大腸経
【処方】
【用量】 6~18g。便秘には12~18g
【使用上の注意】 一般に補陽薬は燥性で、滋陰薬は膩(味がしつこい)であることが多いが、肉従蓉は補して燥でなく・滋しして膩でなく、薬力がおだやかなので、従蓉(悠然とおちつきはらった様子の“従蓉”と同じ音)と呼ばれる。表証をともなった腎虚の患者にも使用してもよい。
一般に淡従蓉を使用するが、頻尿や滑精には固渋作用のある鹹従蓉を用いる。
下痢や実熱の便秘には用いるべきでない。
【産地】 中国
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