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杜仲

生薬情報目次

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杜仲(とちゅう)

トチュウEucommia ulmoides Oliver(トチュウ科Eucommiaceae)の樹皮を乾燥したもの。台湾産杜仲の中にはニシキギ科(Celastraceae)トゲミノマサキEuonymus trichocarpus Hayataのもの、また同科トゲマサキGymnosporia diversifilia Max.を本杜仲と称することがある。(補)葉に多く含まれるリグナン配糖体に血圧降下作用が認められ、杜仲茶として利用される

【出典】 神農本草経 上品
【別名】 思仙(シセン)、思仲(シチュウ)、木綿(モクメン)
【成分】 グッタペルカ(gutta-percha)、ピネオルジノール‐2‐グルコサイド(pinoresinol-diglucoside)、ゲニポサイド(geniposide)など
【効能】 強壮、強精、鎮痛、鎮静、降圧
【薬理作用】 補肝腎・胸筋骨・安胎(流産防止)
降圧作用・鎮静作用
このほか、一定の鎮痛作用がある。
【臨床応用】 腰痛に用いる。とくに腎陽虚による腰痛には必ず使用すべきである。
腎陽虚による妊娠中の下腹部痛・性器出血(流産の前兆)に使用する。杜仲には流産防止作用がある(鎮静作用と関係があると思われる)。
高血圧症に用いる。腰がだるく痛む・両尺脈弱などの症状をともなう腎虚型のものに適している。ただし、臨床的な降圧作用は十分ではなく、高血圧症の特効薬とは言えない。単独で用いても有効率が低い。杜仲は陽気を補って体を調整する作用が主であるから、肝陽上亢のある高血圧には無効である。
【性味】 味は甘・微辛、性は温
【帰経】 肝・腎経
【処方】
【用量】 6~15g。単独で高血圧に使用するときは15~30g
【使用上の注意】 杜仲は性質がおだやかで、平補薬と使用することが多い。虚寒に使用すると便通がよくなるが、血虚・熱証に使用するとかえって便秘する。
【産地】 中国
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