|
1 |
女性に尿漏れがなぜ多い? |
|
「くしゃみや咳をした拍子におしっこがもれてしまった」「トイレが近くて尿意をがまんできない」-こうした排尿トラブルに悩む女性が増えています。男性の排尿トラブルが「尿が出づらい」などの排尿障害が多いのに対し、女性に圧倒的に多い症状が尿もれ=尿失禁です。
女性に尿もれが多い理由はいくつか考えられます。
一つは尿道の構造です。男性の尿道がL字状に約25センチあるのに対し、女性の尿道は4センチほどしかありません。男性に比べて女性が膀胱炎にかかりやすいのはこのためです。
おしっこを我慢する時には、尿道括約筋と平滑筋が使われます。尿道括約筋は、尿がもれないようにする「バルブ」のような役割を担っている筋肉です。大脳の指令を受けて、括約筋を緩めたり締めたりして尿が出るのをコントロールしているわけですが、括約筋は出産や加齢によって弱くなると考えられています。
もう一つは、女性の骨盤底にある筋肉群がゆるみやすく、筋肉を引き締める力が弱いことが指摘されていますム括約筋と同様に出産や加齢でゆるみやすくなるといわれています。また便秘や冷え、さらに更年期に差し掛かる40~50代の女性の場合は、女性ホルモンが減少することも尿道機能が不安定になる一因のようです。 |
2 |
尿失禁の特徴と症状 |
|
尿もれにはいくつかの種類があります。1つは「腹庄性尿失禁」。尿意を感じていないのに、くしゃみや咳をしたり、お腹に不意に力が
入ったとたんにおしっこがもれる症状で、出産経験のある女性や太り気味の女性、高齢者に多いのが特徴です。
高齢者によく見られるのが「切迫性尿失禁」です。尿意を感じてトイレに行こうとしても、強い尿意で我慢できずに尿をもらしてしまう症状です。あまりにも尿意が強く、自分の意思に反して尿が出てしまうことから「切迫性」という表現が用いられています。
そのほか、ストレスが原因の「心因性頻尿」や尿意がなくてもだらだらと溢れるようにもらす「溢流性尿失禁」などの症状があります。
中にはこれらの尿失禁の症状が重なった混合型もあります。 |
|