しもやけの治療法 急性期
①患部が白っぽくむくんでいる場合
初期のしもやけで、白っぽくむくんだような状態になるのは、寒邪や寒湿が患部にとどまっていることが原因です。 この段階では、血液の循環障害はそれほどひどくないため、治療はからだを温めながら、患部の寒湿を発散させる「
五積散」などが適しています。 気血のめぐりが悪くなりかけている場合は、「
当帰四逆加呉茱萸生姜湯」を用いてもよいでしょう。
②患部が紫色になりかけている場合
寒邪や寒湿によって、気血のめぐりが悪くなると、かゆみも強くなり、患部が紫がかった色になってきます。
この場合は、寒湿を発散させるだけではなく、経絡を温めて気血をめぐらせる治療が必要です。
当帰四逆加呉茱萸生姜湯が適しています。これらは、しもやけには最もよく使われる処方です。
●陽気とは
ここでは、からだを温める原動力をさす。陽気が不足すると、手足の冷え、下半身の冷え、寒がる、尿の色がうすく量が多いなど、寒冷の症状が現れる。
●寒邪と寒湿
冷えや寒さなどの病理因子を寒邪という。陽気の働きをじゃましたり、気血のめぐりを滞らせる性質がある。一方、湿邪にも気血を滞らせる性質があるため、寒邪と湿邪が結びついて寒湿になると、しもやけのような症状をより起こしやすくなる。
●鬱熱
しもやけを起こす直接の引き金は寒冷だが、寒冷による気血の滞りが長引くと、そこに内熱が発生してしまう。これを鬱熱という。