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慢性疲労症候群とはどのような病気でしょう |
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「この病気の人達の多くは、かぜをこじらせたような全身の倦怠感をもっています。この倦怠感が強いときは、数分間立っていることもつらくなります」そして日常生活もままならなくなり、寝込んでしまいます。微熱や喉の痛みがあって、かぜと診断されることが多いそうです。安静にした結果、かぜ症状がとれると、倦怠感だけが目立ち、今度は「自律神経失調症」と診断されがちです。症状が進むと、感情の不安定や不眠といった症状が現れ、神経科の治療を必要とする場合もでてきます。
見落としてはいけない三つの身体所見 西洋医学では、全身の倦怠感のほかに、身体所見が重要であるとされています。
「微熱がある、喉が赤い、首や腋の下を押さえると痛みを伴ったリンパ節があります。この所見があると、ほかに病気があるかどうか除外診断をします」
除外診断の結果、甲状腺疾患、肝臓ガン、子宮ガンが見つかったこともあります。慢性の倦怠感がさまざまな病気につきものであることを示しています。
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確立された治療法がない慢性疲労症候群 |
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健康そうに見えても、ひどいときには箸すら持つことのできない慢性疲労症候群ですが、今のところ、これという治療法はありません。いちばん大切なことは、肉体的、精神的な安静です。
西洋医学ではこれといった治療法がないので、痛みには鎮痛剤、鬱状態には抗うつ剤、不眠には睡眠薬という対症療法でしのいでいます。
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