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腎臓の血流低下とホルモンのくるいからおこる | 腎臓病のむくみはおもに顔に出る |
腎臓病によるむくみ
腎臓の血流低下とホルモンのくるいからおこる
腎炎では腎臓の組織の破壊のために、腎臓内部の血流が悪くなり、十分な血液が糸球体にこなくなります。そうして糸球体そのものもひどくやられていますので、必要なだけの濾過が行われなくなります。その結果、水とナトリウムが体内にたまるようになるのです。 そうしてこれに拍車をかけるのが、それらを調節するホルモンのくるいです。その主なものは下垂体(脳の底面にある長円体の内分泌腺)の後葉から出る抗利尿ホルモンと、副腎皮質から出るアルドステロンというホルモンです。 本来これらのホルモンは血液中の水分とナトリウムが不足すると、それが刺激になってどんどん分泌されます。そうしてこれらのホルモンはどちらも尿細管に働きかけて、抗利尿ホルモンは水分を、アルドステロンはナトリウムを体内に保留させる効果をもたらします。 このようにして水とナトリウムの不足状態が解消されますと、抗利尿ホルモンとアルドステロンの分泌も落ち着くのです。これは、体液の成分を一定に保つため(一種のホメオスタシス)の、重要な調節機構です。 腎臓病でむくむとき、どういうわけか、このホルモンの調節機構にくるいがおこります。すでにむくみがおこっているほどですから、体内に水とナトリウムとが余分にたまっている状態なのに、抗利尿ホルモンとアルドステロンとがどんどん分泌されるのです。そのために、水とナトリウムはますます体内にたまって、むくみがひどくなります。 |