|
3 |
腎臓病のむくみはおもに顔に出る |
|
腎臓病では心臓も悪影響を受けます。それには、多くの腎臓病の症状に高血圧があることも関係しています。ことに急性糸球体腎炎の初期、中等程度以上の重さの慢性糸球体腎炎、腎硬化症では、高血圧がみられます。そういう場合には、腎性浮腫のうえに、さらに心臓性浮腫(うっ血性心不全)の要素も加わることになります。
腎臓病のむくみは、おもに顔に出ます。目のまわりがどんよりとはれて、自分でもまぶたが重く、うっとうしい感じです。顔のむくみは、ことに朝、現れやすい傾向があります。しかし腎臓病のむくみも、ある程度以上になりますと、顔だけでなく、足にも現れるようになります。
ことに度の強いのはネフローゼ症候群のむくみです。むくみの要因が幾重にも重なっているからです。顔も手も足もぶよぶよにはれます。あお向けに寝ていると背中も腰もむくみます。腹腔にも水が漏れて(腹水)、腹全体がだぶだぶにふくれます。
ことに特徴的なのは頭の皮にまでむくみがくることです。後頭部の髪の毛のはえている皮膚がむくんで、指で押すとくぼみます。このようなむくみはネフローゼ症候群以外にはありません。 |
|