茵陳蒿湯(茵ちん蒿湯)のことなら家庭の中医学。茵陳蒿湯(茵ちん蒿湯)の処方解説は家庭の中医学が参考になります。  
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  茵蔯蒿湯(茵陳蒿湯) 中医学処方解説 インチンコウトウ
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 茵蔯蒿湯
 

「茵蔯蒿湯(茵陳蒿湯)」は、漢方の古典といわれる中国の医書『傷寒論[ショウカンロン]』 の陽明病篇と『金匱要略[キンキヨウリャク]』の黄疸篇に収載されている薬方です。


日本漢方の効能・・・口渇があり、尿量少なく、便秘するものの次の諸症:じんましん、口内炎

販売、及び製造している代表メーカー

クラシエ,ツムラ


  茵蔯蒿湯(茵陳蒿湯) 処方構成
茵陳蒿4.0
山梔子3.0
大黄1.0(適量)

  茵蔯蒿湯(茵陳蒿湯) 中医学解説
【効能】 清熱利湿、胎黄
【適応症】 茵蔯蒿湯(茵陳蒿湯)は清熱利湿の薬物のみから構成されており原典では「湿熱の黄疸に用いられているが、黄疸がなくとも「湿熱」に広く用いる処方です。消炎・滲出の抑制、鎮静に働くと同時に強い利胆作用をもち、滲出傾向をもつ皮膚、消化器の炎症に広く用いられます。
【類方比較】 大柴胡湯:上腹部より胸部にかけての膨満感、不快感が茵陳蒿湯より軽いですが、季肋部の抵抗、圧痛が顕著の場合(胸脇苦満、心下急、便秘)にもちいます。
小柴胡湯:大柴胡湯と似ていますが、季肋部の抵抗、圧痛の程度がやや弱く、便秘を伴わない場合に用いなす。
【解説】

漢方では消化管や内臓器の炎症を裏熱といい、裏熱の状態になると口が渇き、尿の量が少なくなったり、便秘したり、体がかゆくなったり、又口内粘膜が炎症をおこし痛みます。

茵蔯蒿・山梔子・大黄は、胆汁の分泌と排泄を促進します。茵蔯蒿は、胆汁中の胆汁酸ビルビリンを増加させ、胆のう収縮作用をもち、山梔子も、ビルビリン代謝、胆汁分泌を促進し胆のう収縮に働きます。大黄は胆汁の流量を増加させ、茵蔯蒿・山梔子の作用を促進します。以上の作用により黄疸を消過させます(退黄)。
茵蔯蒿・山梔子・大黄は、消炎、解熱、抗菌に働きます(清熱)。
茵蔯蒿・山梔子は・利尿作用をもち、毒素や代謝産物を排泄し、炎症性滲出を抑えます(利湿)。
大黄は、瀉下作用により糞便を除き、毒素の吸収を防ぎます(瀉下)。
山梔子・大黄は、止血に働きます。

【治療の現場から】

下痢あるいは濃縮尿が強ければ、五苓散猪苓湯などを合方します。

往来寒熱、脇胸部の張った痛みがあれば、小柴胡湯大柴胡湯などを合方します。

茵陳蒿湯 上腹部より胸部にかけての膨満感、不快感を訴え、悪心、便秘を伴う。黄疸。口渇、尿量減少、皮膚瘙痒感。女性では悪臭のある黄色帯下・外陰部の痒み

※この目標に必ずしもこだわる必要はありません。
【使用上の注意】 激しい腹痛や下痢をする場合は中止します
【臨床応用】 口内炎、じんま疹、皮膚瘙痒症、血清肝炎、流行性肝炎、カタル性黄疸、腎炎、脚気

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