耳鳴りと滋腎通耳湯
滋腎通耳湯は耳の通りをよくすると言う薬能が込められています)
滋腎通耳湯の出典は、「万病回春」です。その出典には、「耳の竅(あな)、腎虚するときは耳聾(じろう)して鳴る」とあります。耳聾とは、聴力に様々な段階の障害が出ることで、耳鳴りや難聴をさします。
耳の異常は腎が問題
耳の異常は漢方では、腎の衰えととらえ、腎機能を高める漢方を用いて治療します。一般的な感覚からすると、腎は体に溜まった余分な水分を排泄する働き(機能)と考えがちですが、漢方でいう腎はもっと広い意味を込めて理解しています。生命活動の原動力を提供する臓器であり、生殖・成長・発育にかかわる臓器と考えられています。
したがって、この機能が衰えると老化が早まり、老化現象としての耳鳴り、聴力低下などの耳の異常が発生すると考えます。この考えに基づいて治療される漢方処方が滋腎通耳湯です。
ジージーと蝉の鳴く耳鳴り
腎虚の耳鳴りは、ジージーと蝉の鳴くような音です。
腎虚の耳鳴りは、老化だけではなく、腎を疲れさせる生活をしている人に多く、薄着や冷たい飲食のとりすぎや性生活の不摂生で過労したり、夜型の生活でいつも睡眠不足をしている人は注意しましょう。
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