弁証 |
主証 |
治法 |
代表方剤 |
肝鬱血虚
・化火 |
のぼせ・ほてり、いらいら・怒りっぽい・胸脇部が脹って苦しい・食欲不振・肌につやがないなど多彩な症状があります。飲食や日常生活の不摂生・月経・出産・慢性病などで血が不足し、肝血の滋潤を受けられないために肝気が従順でなくなって疏泄が失調しやすくなり、おりにふれて肝気が鬱潔して化火したり、精神的ストレス・緊張・怒りなどによって肝気が鬱結化火し、肝火が陰血を次第に消耗するというように、肝鬱化火と血虚が因果関係をなす病態で、肝火が上亢してのぼせが発生します。更年期の女性によくみられ、日常のストレスがひきがねになってのぼせをひきおこします。 |
疏肝清熱
養血柔肝 |
加味逍遥散 |
肝虚気滞 |
のぼせ・顔面部のほてり・発汗・いらいら・下半身の冷えなどの症状があります。飲食や日常生活の不摂生・月経・出産・慢性病・精神的ストレスによる消耗で、肝の気血が不足して疏泄が十分に行われないために、厥陰枢機がうまく通らない病態です。のぼせ・顔面部のほてり・汗が出る・いらいらなどの上熱の症状と、下半身の冷え・月経不順などがみられます。 |
疏肝泄熱
養肝温下 |
女神散 |
血瘀 |
内出血や血流停滞によって、上半身ののぼせ・ほてり、下半身の冷え、頭痛・肩こり・腰痛・肌や口唇がどす黒いなどの症状があります。上半身ののぼせ・ほてりと下半身の冷えのほか、頭痛・肩こり・腰痛・顔色や口唇がどす黒い・皮膚につやがない・毛細血管拡張・月経痛・月経不順・舌質が暗~紫色あるいはオ点やオ斑などがみられます。 |
活血化瘀 |
桂枝茯苓丸
桃核承気湯
冠脉通塞丸
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心陰虚 |
ほてり・のぼせ・熱感・不眠・夢をよくみる・動悸・焦躁・もの忘れ・口内炎などの症状があります。 |
滋養心陰
安神 |
天王補心丹 |
肺陰虚 |
ほてり・のぼせ・熱感、乾いた咳・痰に血が混じる・咽の乾燥・ねあせなどの症状があります。 |
滋養肺陰 |
麦門冬湯 |
肝腎陰虚 |
ほてり・のぼせ・熱感、いらいら・耳鳴り・めまい・遺精・腰や膝がだるく無力などの症状があります。 |
滋養肝腎 |
知柏地黄丸 |
脾気陰両虚 |
手足のほてり、食欲不振・食べると腹が脹る・口唇の乾燥・指のさかむけ・元気がないなどの症状があります。
飲食の不摂生・飲酒癖・過労などで、脾気が不足するために陰液の産生が低下し、脾気と脾陰がともに不足した病態であり、陰液の不足に伴って内熱が現れます。 |
益気健脾
滋補脾陰 |
参苓白朮散 |