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  今、なぜ漢方薬なのか
  クオリティー・オブ・ライフを求めて

 さまざまな薬が開発されたおかげで、多くの病気が克服されています。その反面、薬の副作用のため、病気はおさえられていても、日常生活を十分に営めないまま不自由な暮らしを強いられている人がいるのも事実です。「クオリティー・オブ・ライフ」が唱えられるようになった背景には、このような問題があるのです。

「薬づけ」の現実

 近ごろ、薬の服み合わせによる副作用が間題になっています。ある病気の治療のための薬に加え、その薬による副作用をおさえる薬を使うというようなことが、服用薬の増大をもたらしています。特に、いくつかの複合した病気をもつ高齢者は、何種類もの薬を一度に服まなければならないので、「薬づけ」になりやすいといえましょう。

漢方薬は、からだにやさしい

 ある一点の病状をおさえる西洋薬とちがって、漢方薬は、人のからだ全体を調整する薬です。しかも、長い間服んでも副作用が少なく、慢性病や成人病などにうってつけと、評価が高まっているのです。

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