中性脂肪と防風通聖散  
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  おもしろい中医学の話

中医学の考えで、おもしろい解説をしてみたいと思います

  中性脂肪と防風通聖散・中性脂肪やコレステロールの数値が高い
「ダイエットの漢方薬は、防風通聖散」こう思っている方が多いのではないでしょうか?
体重を落とすだけならば、体の中にある重い水と便を対外に排泄させれば体重は減ります。しかし、ダイエットするのは、美容のため以外に生活習慣病(成人病)の治療・予防の為に必要です。現代社会では、美食・過食の時代です。「中性脂肪やコレステロールの数値が高い」この状態を中医学的に考えてみたいと思います。 
 中医学的には、「痰濁阻滞」が考えられます。

 症状・・・・顔色が赤身をおびているということで「熱」症状があるとと考えられ単なる痰ではなく「熱痰」があるということになります。

こういう人が酒を飲むという場合

酒の性は、熱です。質は湿です。この酒を飲み過ぎた場合は、熱と湿が生産され湿熱となります。湿熱は、脾胃の昇降失調という病態になります。脾の昇清と胃の降濁という働きが出来なくなり、「水湿が停滞」するようなことになります。これが、慢性化すると、「痰濁」の発生につながるようになります。
予防および治療は、脾胃の昇降失調を正常にしてあげれば良いことになります。

通常酒を飲み過ぎると、翌日はムカムカし二日酔いの状態になります。これは、中焦に湿熱が停滞している証拠です。この時、「半夏瀉心湯」を用いてすっきりさせます。

湿熱に留まらず「痰熱」にまで進行していた場合はどうすればよいでしょう。

痰というものは、体中のどこにでも行けることができ、いけないところは何処もありません。湿は、中焦にしか停滞できませんが、「痰」と化した場合は気の運行とともに何処にでも出かけていき、特に熱を伴っていると上の方へ行き「脳梗塞」「心筋梗塞」の原因になったりするので注意しなければいけないし、予防しなければいけません。中性脂肪やコレステロールになった、「痰熱」を除く治療および、作らない減らす必要があります。

方剤・・加味温胆湯と「気と共にめぐる痰」の通路は、三焦ですので少陽経の方剤「小柴胡湯」の加方をします。小柴胡湯加味温胆湯の併用となります。

防風通聖散は、胃熱をとる為の処方です。痰湿をさばけず・少陽経の痰湿はさばけません。無理な使い方をすると、「大柴胡湯防風通聖散二陳湯」の合方がとなります。
総論
生活習慣病の大半を占める「中性脂肪・コレステロール値が高い」は、食べ物の質・量とそれに対応する脾胃の運化失調に原因があります。糖尿病・高血圧・脳卒中・肝疾患など全部が影響下にあります。従って脾胃の昇降運動が最後まで順調に活動していたら生活習慣病の大半は防げるはずです。
脾胃の運化失調が原因で生じた「痰熱」は体内の必要物質を消耗します。
例えば、熱で汗をかくというのは、身体にとって必要な津液が、汗となって対外に放出されるので、体内は「燥」になります。それで、燥熱が生まれ、この代表的疾患が「糖尿病です」
痰は、熱と肝に影響を与えると、肝ならびに腎の陰液を消耗させ「肝腎陰虚」の状態になります。中でも「肝」は、血液の運行やその量のコントロールをしている臓腑なので、このように肝に問題が起きると、高血圧という状態を作り上げていくことになります。
いずれにしても、生活習慣病は原因として食べ物から出発して食したものが痰や熱を生じさせて発症していると考えます。
防風通聖散は、胃熱をとる為の漢方薬です。
 
   
 

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