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中国最新治療肝炎

肝炎と現代医学

肝炎
慢性化し、肝硬変に移行しやすいことで恐れられている肝炎。最近では、健康診断によって発見される「無症状肝炎」も増えているようです。決定的な治療法のない現在、漢方薬による予防や治療には大きな期待がよせられています。
肝硬変
主に血液や体液を通してからだに入った肝炎ウイルスは、肝臓の細胞に取りついて増殖を始めます。からだは、ウイルスに取りつかれた細胞を「敵」として認識し、攻撃しようとします。この免疫反応が起こると、肝臓の細胞が破壊されてしまいます。
 肝臓は再生能力が高いので、ウイルスがなくなれば元に戻りますが、感染したまま破壊され続けると、細胞が繊維化して硬くなります。これが肝硬変です。

肝臓の働きとウイルス肝炎

現代医学では、肝臓は栄養代謝の要となる大切な臓器と考えます。
 肝臓には、とり入れた栄養物を蓄え、必要に応じて送り出したり、他の物質を合成しながら、いらなくなった代謝産物を分解する働きがあります。また、からだに入った毒物を分解するのも肝臓の役目です。こういった働きを失わせる病気の一つがウイルス性肝炎です。
C型慢性肝炎には、活動型と非活動型がある
ウイルス性肝炎には、急性と慢性のものとがあり、ウイルスの型によってA型肝炎・B型肝炎・C型肝炎などに分けられています。このうち、慢性化して肝硬変に移行する確立が高いことから、特に問題視されているのが、C型肝炎です。
 C型慢性肝炎には、肝細胞が次々に壊されていく「活動型」と、進行が非常に緩やかな「非活動型」があります。活動型は、肝機能検査でGOTやGPTの値が高くなりますが、非活動型の場合は肝機能検査ではほとんど異常がなく、C型肝炎の抗体が見つかるだけです。「自覚症状はないのに、健康診断でC型肝炎といわれた」という人のほとんどは、この非活動型と考えられます。

インターフェロンは、すべてのC型肝炎に効く特効薬ではない

C型肝炎ウイルスは、最近その存在が明らかになったばかりです。検査方法はかなり進み、ウイルスに感染しているかどうかをチェックできるようになりましたが、肝心のの治療法はまだ確立されていません。ウイルスに対する抵抗力をつける薬として「インターフェロン」が注目されていますが、全てのC型肝炎に効くわけではありません。
 インターフェロンは、肝細胞に直接働いて、ウイルスの増殖を防ぐと考えられています。したがって、血液中のウイルスの量が多い場合はほとんど効果がありません。また、Ⅰ型からⅤ型まであるC型ウイルスのうちⅢ型で、しかも体内のウイルスの量が少ない場合には効く可能性がありますが、日本人に多いⅡ型にはあまり効果が認められていません。
 さらに、非活動型で感染して間もないものほど効果があり、活動型には効きにくいことが解っています。

インターフェロンの問題点

インターフェロンは、もともと体内で作られるたんぱく質の一種で、さまざまなウイルスから体を守るために働いています。しかし、人工的につくられたインターフェロンでは、体内でつくられたものと構造が違う場合があるため、からだが「異物」と認識し、インターフェロンに対する抗体がつくられてしまうことがあります。ですから、二度三度と同じインターフェロンを使うことはできないのです。 また、副作用としてほとんどの人に全身的倦怠感が現れ、インフルエンザのような症状を伴う発熱や脱毛、白血球や血小板の減少、消化器症状、うつ病、さらには間質性肺炎のような重い症状が出る場合もあります。

決定的な治療がない今。体の抵抗力を保つことが第一

現状では、ウイルスを完全に追い出すことが難しいため、C型肝炎の治療は、病気が進行しないよう、体の抵抗力を高めることを中心に行われています。特に、非活動型肝炎の場合、発症しないように生活に気を配ることが大切です。 アルコールを取らない、ストレスをためないというように生活面で工夫をすることも大切です。