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漢方でむくみ対策

貧血とむくみ

全身がむくむ病気では貧血があげられます。たんぱく質不足が主な原因ですが、プロセスとしては肝臓病と同じです。栄養失調症では蛋白質のとり方の不足のために低蛋白血症がおこります。むくみがからだのどこかにだけ限定して現れる場合は、全身的なむくみとまったく意味が違います。
 またむくみに似た状態ですが、むっちりしたはれ方で、指で押してもむくみのようにくぼまない疾患があります。これを粘液水腫といいます

ダイエットによるむくみ

ダイエットによるむくみが若い女性たちの間で増えています。典型的なパターンは、やせたい一身で野菜しか食べず、貧血とたんぱく質不足になり、全身がむくみます。むくみをとるために利尿剤を乱用し、低カリウム症をおこします。この悪循環を繰り返し、最終的には日常生活にも支障をきたすようになっていきます。

手足がむくむ

手足のむくみは、腎臓病によるものよりも心臓病によるむくみにおもにみられます。しかし、全身の高度のむくみ(ネフローゼ症候群など)では、当然、手足にもいちじるしいむくみが現れます。
 なお、一般に心臓病による足のむくみは向こう脛に強く現れますが、もしも向こう脛よりも足の甲にむくみが強いときは、重い病気のために全身衰弱がおこっていることを示します。

<原因のよくわからない場合>

 足のむくみには、どんなに調べても原因のよくわからない、そして本人には何の苦痛もない場合がしばしばあります。それらのうちのかなりのものは、足の付け根の大きな静脈の内腔が狭くなったための現象と考えられます。
 一定期間寝たきりの養成をしなければならないときに、足から戻ってくる血液の通路である太い静脈(大腿静脈など)に血栓性静脈炎がおこることがよくあるのです。
 たとえば腹部の手術、お産(ことに難産)、腸チフスや肺炎などの重い感染症の場合などに、足の付け根や骨盤内部の静脈に炎症がおこって、その部分の血管の内腔に血液の塊ができるのです。それが血栓性静脈炎で、静脈の炎症そのものはやがて治りますが、後に血管内腔がしこりのように硬く狭くなった状態として残ります。そこは血液の通りが悪いので、足の静脈に血液のうっ滞がおこり、ひいてはむくみが現れるようになります。
 このむくみは日中から夕方にかけて、ことに立ち仕事をしていたり、足を下にぶら下げていたりしたときに強く現れます。ことに右または左の足の片方だけにむくみが出たり、むくみの程度が左右の間で違うときは、このような原因によるむくみの可能性が濃厚です。
 また、高齢者では組織が粗くなっているので、元来むくみをおこしやすい状態にあります。それで、血液のちょっとしたうっ滞でもすぐにむくみとして現れる傾向があります。