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  眼精疲労と漢方薬

よく見られる眼精疲労


   
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よく見られる眼精疲労
   
  パソコン
  コンピューターを使って長時間仕事をする人に多い眼精疲労i

毎日パソコンを使って、長時間仕事をしている人は、眼のレンズ(水晶体)を調節する回数がひじょうに多く、眼が疲れやすくなります。中医学的には、眼に必要な精がもともと不足気味の若い人に起こりやすい眼精疲労です。
 失精が進んで気血が慢性的に不足するか、あるいは脾気虚から心脾両虚に進んで眼精疲労が起こることが多いといえます。前者には、桂枝加竜骨牡蠣湯を使います。後者には、加味帰脾湯人参養栄湯などが適しています。
しかし、生理で血が失われやすい女性の場合、四物湯が適応する肝血虚か、人参養栄湯と六味丸の合方や、甘麦大棗湯と四物湯の合方などで治療する心肝血虚、加味逍遥散と四物湯の合方が効果的な、肝鬱血虚のいずれかのタイプが多いと思われます。
  老化のシグナル
  中年に多い眼精疲労は老化のシグナル

ふだんから疲れやすいが、日常的には特に支障がないと自覚している四十代の人が訴える眼精疲労の多くは、老化のはじまりにおこりやすい症状です。中医学からみると、心肝血虚あるいは肝腎陰虚タイプの人には、杞菊地黄丸あるいは知柏地黄丸などが適しています。
  シェーグレン症候群
  慢性的な眼の乾燥感や痛みを訴える時はシェーグレン症候群の可能性もあります。

目薬をしばらく使っても眼の疲れがとれず、眼の乾燥感や痛み・異物感・光がまぶしく感じるといった症状を訴える時は、シェーグレン症候群の可能性もあります。シェーグレン症候群は、脾陰虚で起こると考えられるので参苓白朮散が適しています。症状がごく軽ければ、人参養栄湯などが適しています。
  目の悪い子供
  眼の悪い子供が増えているのは精の不足と食生活の問題が原因

眼精疲労を訴える子供が増えています。これは、勉強のし過ぎやテレビの見過ぎだけが原因ではありません。 中医学的には、二つの原因が考えられます。
  1. 栄養過剰や偏った食生活による脾の衰えです。
  2. 腎の衰えです。
腎の働きが生まれつき弱いのは、精の不足が原因です。これは両親の問題でもあり、しかたのない面もあります。しかし、脾が丈夫であれば、十分に精を補うことが可能です。それにもかかわらず、脾を傷つけるような食生活を送れば、精が帰って消耗されるわけですから、こどもであっても眼が疲れやすくなるのはあたりまえです。 漢方薬で精や腎、脾を補うことはできますが、食生活を改善しない限り、根本的な解決にはなりません

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