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脾は胃と協力して飲食物を消化吸収し、気や血、津液につくり変えて全身に送り、からだの機能活動を維持しています。先天的な体質虚弱、慢性病による衰弱、過労、ストレス、食生活の不摂生、老化などの原因によって脾胃の機能が低下すると(「脾胃気虚」)、清陽が上昇せず、脳や髄が十分に満たされなくなるために、慢性的にめまいが起こります。
眠気、耳鳴り、横になりたがる、疲れやすくからだに力が入らない、話すのがおっくう、息切れ、食欲不振、便秘あるいは下痢、舌が軟らかくみずみずしい、大きくて力が弱く空虚な脈あるいは細く弦を張ったような無力な脈をふれるなどの症状をともなうときは、清陽を上昇させる力を強めるために「補中益気湯」で脾胃の機能を高めるといいでしょう。 |