高齢者に多いのは、尿が出にくい、漏れやすいといった症状を伴う頻尿です。ほかにも、手足や下半身が冷える、足腰が重くだるい、尿の色が透明に近い、といった症状が現れます。
また、夜間に何度もトイレに行きたくなるのもこのタイプです。
このような頻尿は、体を温める原動力である腎陽が不足し、その影響が膀胱におよんでいるために起こると考えられます。
また、尿量が少なく、下半身にむくみが出ているような場合は「牛車腎気丸」を用います。
夜間の頻尿
中医学の基本概念である陰陽五行説では、活動的、明るい、熱いなどの性質を持つものを「陽」、静的、暗い、冷たいなどの性質を持つものを「陰」と分類している。一日を陰陽に分けると、昼は陽、夜は陰に属する。そのため、体内の陽(腎陽)が不足して、相対的に陰(腎陰)が強くなっている人は、陰の時間である夜間に症状が現れやすくなる。
若い人の頻尿でも、腎陽が不足して冷えが出ている場合には、これらの漢方薬を用いることがあります。
処方 腎陽を補うとともに腎全体の機能を高める八味地黄丸
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