漢方薬で内的要因を改善する
漢方では、冷え症に対し、原因となっている気・血・津液の異常や、体質的なもの加齢からくる新陳代謝の低下といった内が要因を改善していきます。
全身が冷えているのか、部分的に冷えているのかということに加えて、ほかにどんな症状が現れているかを診ていきます。もともとの虚弱体質や、加齢が原因と考えられる場合は、体を温めて全身の機能を活僧化することで改善していきます。
精神的ストレスが強い場合は気のめぐりをよくする処方が用いられ、便秘や月経異常があるときには瘀血を取り除く処方、めまいや下痢といった症状があるときは、水毒を除去うる漢方薬が処方されます。
漢方薬で内的要因を改善する
冷え症は、日本人に特に多く、外国ではあまり見られないといわれます。日本の女性の約半数が冷え症に悩んでいるというデータもありますが、なぜ日本人に多いのかは人種、気候風土、習慣などが関係していると考えられています。
漢方では、冷え症は外因と内因が絡み合って起こるととらえます。外因は漢方で「外邪」といわれ、自然の気象条件が病気の原因になると考えるものです。
冷え症の場合は、外邪の中でも「寒邪」(寒気)、「湿邪」(湿気)などによる影響が大きいと考えられます。これに人為的な外邪、すなわち薄着、ミニスカートの着用、冷房などの要素が加わります。
人間は自然の条件に逆らうことはできませんが、薄着などをして、自ら冷え症の原因を作り出している人は、直ちに改めるべきでしょう。