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男性更年期障害と漢方治療

男性の更年期障害とは

更年期障害は、女性だけではない
更年期障害といえば、女性の病気のように思われていますが、男性にも同じような時期に更年期症候群があります。女性の更年期の医学的由来は、「生殖機能が旺盛であったものが次第に衰退しはじめ、最終的に老年という長い時期にいたるまでの期間を更年期と称しています。そのうち一部の婦人は、更年期の生理変化に適応できず、多くの要素の影響を受けやすくなり、そのため一連の症状を誘発します。これを更年期症候群と称しています。

男性の場合も、生殖機能が低下することにより、視床下部→下垂体→性線のバランスが乱れ、全身の生理病理変化が現れます。
その症状の発生年齢は個人差がありますが、多くは50才~60才の間です。
(1) 自律神経失調症 ・ 頭痛、めまい、不眠、疲労、食欲不振、イライ ラ、ゆううつ
(2) 心臓機能の乱れ ・ 動悸、胸部が重苦しい
(3) 消化機能の乱れ ・ 消化不良、食欲減退、便秘、下痢、腹が脹る、腹痛
(4) 性機能障害 ・ 性欲減退、インポテンツ
(5) その他
イ)関節の痛み、腰膝酸軟、脚のかかとの痛み
ロ)頻尿、夜間多尿、小便不暢
ハ)手掌と足底の角化、慢性湿疹、銀屑病

更年期になり、上記症状が発症する病因と病機

更年期以降、腎気が衰えることにより、天癸が竭き、気血が不足していくという生理的な変化があらわれます。
人は、よく腎陰不足になり、陰虚が長引いて腎陽虚衰になったりします。もし、このような状態の時に精神的ストレスを受けたりすると、臓腑機能が乱れて発症します。腎虚が本病の根源で、心肝脾の機能と密接な関連があります。