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男性更年期障害と漢方治療

男性更年期と鬱証

女性は、閉経による女性ホルモンの急激な減少が原因で、のぼせ、ほてり、イライラ感などの様々な症状が起こります。
男性の場合、壮年期から加齢に伴って男性ホルモンが徐々に低下していきます。60歳以上の2割、80歳以上の半数は、男性ホルモンが20代男性の半分以下になるといわれています。こうした加齢に伴う男性ホルモンの低下によって起こるさまざまな精神、身体、性機能症状を「加齢性腺機能低下症候群」といい、一般には「男性更年期障害」と呼ばれています。
男性ホルモンは、精巣でつくられ、脳、骨髓、筋肉、心血管など体の多くの臓器に直接作用するため、男性ホルモンが低下すると、さまざまな症状が出てきます。例えば、勃起障害などの性的症状に加え、筋力低下、筋肉痛、疲労感、ほてり、発汗、頭痛、めまい、耳鳴りなどです。また、精神・心理症状としては、集中力の低下、無気力、抑うつ感、イライラ感などがあります。
日本人の場合、欧米より精神症状が強く、男性更年期と診断された患者の半数近くにうつ症状があるといわれています。