くこ健康法
古くから知られる強壮効果
枸杞(クコ)は、川っぶちや土手などに野生している高さ1〜2mのナス科の落葉低木です。葉は長さ2〜4Cm、幅1〜2Cm。夏に淡紫色の花が咲き、秋には真っ赤なグミ大の楕円形の実をつけます。
古くから不老長寿、強壮強精の効があることが知られ、中国の薬物書「神農本草経」にも数多くの効果が記されています。
まず、内臓の機能障害を治し、胃腸の炎症を去り、病的な水分代謝異常を調整し、皮膚や手足のマヒ感やしびれをとる。連用すると筋骨の働きが円滑になり、動作が軽快になっ
て、いつも若々しくいられる等々が述べられています。
葉は高血圧・肝席病などに
枸杞(クコ)が、なぜこうした効用をあらわすかについては、まだ十分に科学的解明がされていません。現在のところ、葉には、ベタイン、タンパク質(ほうれんそうの2倍強あるといわれる)、ビタミンBl・B2・C、葉緑素、ルチンが含まれていることがわかっています。いずれにせよ、青い葉っぱの持つ効果的な成分を豊富に内蔵していることは、まちがいありません。
そして、これらの総合的な働きで、枸杞(クコ)の葉には、体を正常な状態に戻す作用があるのです。
高血圧症に
枸杞(クコ)の葉に多量に含まれているルチンは、毛細血管を強くする作用があるので、高血圧に有効です。
高血圧症の症状である肩こり、頭痛、手足のしびれなどがなくなって、動脈硬化を予防することができます。
低血圧に
枸杞(クコ)で低血圧がよくなったという例も、たくさん見られます。
これは、ルチンが毛細血管を強くするため、血行がよくなるとともに、同じルチンがビタミンCの効力をバックアップして、貧血症状が改善されるためと思われます。成分ベタインは、消化器系の分泌や運動を促して、神経系の伝達を円滑にする働きを持っています。枸杞(クコ)の葉をお茶にして常用しているうちに、長年の胃カイヨウが完全に治った、という例も少なくありません。
便秘に
胃腸の働きが正常化されると、当然、便秘も解消されます。特に、枸杞(クコ)の生業をそのまま食べると効果的です。
肝臓病に これも、ベタインの働きで改善されます。ベタインには、肝臓に脂肪がたまるのを防いだり、脂肪肝を治す作用があるといわれています。また、葉緑素にも、肝臓に対して解毒作用がありますから、それらの作用が相まって、枸杞(クコ)の葉が肝臓病に効果をあらわすものと思われます。
神経痛・リウマチに
ビタミンBl・B2・Cが有効に働くのでしょう。現に、多くの人々が、実際に、 神経痛やリウマチの耐えがたい苦痛から解放されているのです。
皮膚病・湿疹に
枸杞(クコ)は肝臓を丈夫にします。その結果、肝臓の解毒作用が高まって、皮膚病や湿疹に効果をあらわすのです。
発育促進に
枸杞(クコ)に含まれているタンパク質には、7種類の必須アミノ酸が存在し、この必須アミノ酸は人間の体にあったタンパク質を作るのになくてはならないものですから、健康上、特に子供の発育促進に効果があります。
疲労回復・スタミナづくりに
枸杞(クコ)の葉には、酸性化した血液を弱アルカリ性に戻す働きがあります。体が疲れるのは、血液が酸性化している為ですから 、枸杞(クコ)の葉が疲労回復に卓効を示すのです。
枸杞(クコ)の用い方
枸杞(クコ)の若い葉は、おひたしにしたり、枸杞(クコ)飯にしたり、枸杞(クコ)茶に用いたりしますが、葉ばかりでなく、実(漢方名でクコシ)や根皮(地骨皮)にも、すばらしい効果があります。実は5種類の必須アミノ酸を含み、枸杞(クコ)酒にするといっそう効果が上がります。根皮はリノール酸を含んでおり、l日量10gを2カップの水で半量にせんじ、3回に分けて食前に飲むと、動脈硬化の予防や慢性腎臓病にも有効です。