癌の病因病機
外因:
風・寒・暑・湿・燥・火という六淫の邪気が人体の虚弱状態に乗じて進入すること。六淫は自然環境に存在している物理的・化学的・生物的病因の様々を指しているが、近年、とくに発癌性の強い一部の環境的要因(例えば,化学物質)は、「毒邪」として認されている。六淫と合わせて、湿毒・火毒・燥毒などがあげられる。
内因:
主に臓腑の気血津液の虚弱と七情の過激と関わっている。臓腑の先天不足や後天的虚弱は免疫能を低下させたり、または精神的ストレスの長期的な蓄積や過激化したりすることなどによって、臓腑の機能および免疫能が乱れ、外邪はそれに乗じて進入し発癌させること。
他には、食生活の要因、つまり飲食の不摂生、偏食、過食、タバコやお酒の嗜好品の過用と発癌との関連もよく強調されている。
病機について
気滞血瘀・熱毒内結・痰湿結聚・臓腑失調と正気虚損などによって発癌することが、もっとも重視されている。