代替医療の現場から冬虫夏草の効能
ガンに対しては、生体のあらわす病理的症候(証)をつかむと同時に、根本には、ガン組織の悪性的な進行があることを認識して、扶正(種々の機能失調を調整)と去邪(抗ガン療法)を結び付けて、初めて治療効果をあげることが出来る。
患者の全身状態とガンの変化にもとづいてガンの臨床的な経過を三期に分ける。
1)初期
日常生活が普通にでき、明らかな自覚症状がない。ガンは触れることもあるが転移はない。 舌診、脈診ともに正常。この状態は正気が盛んで病邪が実であるから去邪を主にして、扶正は補助的に用いる。
2)中期ガン
組織が増大し、食欲の低下、倦怠感、無力感、やせる等の精気の消耗が見られる。
正虚邪実であるが、正虚があまりひどくない時期なので、正補兼施である。
3)末期ガン
組織が増大し、堅くなる。また遠隔部への転移が見られる。この時期は正気がひどく虚してい るので、ガンに対して攻法を行うと効果がないだけでなく、かえって正気を損傷する。そのため扶正することで機能を調整して症状を軽減して患者の積極性を引き出して陶病させる。また同時に抵抗力を高め症状が進むのを抑制する。時々、ガンに対する攻法を行う。
●アガリクスの抗ガン作用
アガリクスは、まず異物を最初に認識するマクロファージを活性化する。このマクロファージが、サイトカイン(情報伝達物質)を産生し、それによってNK細胞などのリンパ球が活性化され免疫力が高まった結果、抗ガン作用を発揮すると考えられている。
アガリクスの免疫賦活作用の主役は、キノコ多糖体のβ-グルカンだが、このβ-グルカンは、全てのキノコ類に含まれているのに全てのキノコ類が同じような効果を示さないのは含まれる量の違いとβ-グルカンの構造の違いによると考えられている。
アガリクスを中医学的に検討した例は少ないが、中国江蘇省中医医院で平成10年8月~平成10年10月までの短期間であるが臨床試験の結果報告がある。それによると味は甘、健脾益気、化痰の効能があるのではないかとの報告がある。
●冬虫夏草の効能
冬虫夏草は性味が甘温、肺と腎に作用する。腎は、腎陽虚によるインポテンツに、また腎機能低下を回復させる。肺は、肺気陰両虚による久咳に適している。
薬力が緩和であるため長期間服用することが望ましいとされている。
肺ガンで正気が虚損してきた中期・後期になると咳が出る、痰は少ない、咳声は弱い、息切れ、疲労感などの肺気陰両虚の症状を呈することが多く、この補正に冬虫夏草は適している。
万寿丹ゴールドをガン患者が服用すると、食欲が増進したり疲労感が改善されたりする。これは健脾益気の効能によるものと推測される。
この効能により免疫能を賦活していると考えられる。
またガンは、結塊(しこり)としてとらえており、しこりは血おや痰によって形成されることが多いので活血化おや消痰散結法が用いられる。キノコ類の生薬の多くに化痰の効果があるのもうなずける。
万寿丹ゴールドを単独で使用する場合は、初期から中期の前半に用いるのが望ましく、且つNK細胞を活性化する生活習慣を改善すると良い。状況によって、補気血、調理脾胃、滋補肝腎などを行えば良い。
万寿丹ゴールドのご購入はナガエ薬局をおすすめします
●神仙丹
万寿丹ゴールドに冬虫夏草を配合したものである。
前述のように冬虫夏草は、肺気陰両虚の状態に用いて効果があるため、肺ガン中期の症状に適する。肺ガンの末期になると咳が出て息苦しく、動くとさらに呼吸困難となり、疲労感が激しく、手足が冷たく寒がる、舌質淡という陰陽両虚を呈するため八味丸を用いるように指示している。
中医学のガン治療の根本は、全体の陰陽のバランスを調節することにある。局所のガンだけを注目するのではなく、体質改善、体力の回復、抵抗力の向上がより大切である。特に末期の患者には、正気を助けることが大事である。
肺ガン末期は、陰陽両虚を呈することが多いので八味丸を中心に時々、神仙丹を服用するのが望ましい。
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