柴胡桂枝湯のことなら家庭の中医学。柴胡桂枝湯の処方解説は家庭の中医学が参考になります。  
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柴胡桂枝湯 中医学処方解説 サイコケイシトウ
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 柴胡桂枝湯
 

「柴胡桂枝湯」は、漢方の古典といわれる中国の医書『傷寒論[ショウカンロン]』『金匱要略[キンキヨウリャク]』に載されている薬方です。 かぜの後期の症状やはき気などのあるかぜ、腹痛を伴う胃腸炎に効果があります。微熱と寒気を感じ、頭痛などがあるかぜに効果があります。かぜをひいて数日たっても微熱と寒気があり、関節の痛み、はき気などが残る症状に効果があります。


日本漢方の効能・・・多くは腹痛を伴う胃腸炎、微熱・寒気・頭痛・はき気などのある感冒、風邪の後期の症状

販売、及び製造している代表メーカー

クラシエ,ツムラ


  柴胡桂枝湯 処方構成
柴胡5.0
半夏4.0;
桂枝黄芩人参芍薬生姜大棗各2.0
甘草1.5

  柴胡桂枝湯 中医学解説
【効能】 和解半表半裏・温裏去寒・生津止汗 疏肝解欝・安神・潤燥・温裏
【適応症】 小柴胡湯に桂枝・芍薬を加えたもの(小柴胡湯合桂枝湯)で、胸脇苦満、往来寒熱、口苦いなど(半表半裏)を解熱、消炎するとともに、悪寒、発熱、頭痛(太陽病)を発表します。また、辛涼解表や辛温解表が配合されていますので、発熱、咽痛など(温病)にも応用できます。
【類方比較】 小柴胡湯:腹直筋の緊張がない。自汗、のぼせ、腹痛はない。胸脇苦満があります。
小建中湯:虚弱者、腹直筋の緊張があっても腹部は軟弱な場合が多く見られます。
【解説】

柴胡・黄芩は、消炎、解熱、抗菌作用をもち、炎症をしずめます(清熱)。特に柴胡は、往来寒熱を呈する発熱を緩解します。柴胡・芍薬・甘草・大棗は、鎮静作用をもち、自律神経系の調整に働いて、いらいら、不安、ゆううつ感、緊張感などをしずめます(疏肝解欝)。

半夏・生姜も、鎮静作用によりこれを補助します。半夏・生姜は、中枢性、末梢性に強い制吐、鎮嘔作用をあらわし、悪心、喝吐をとめ、蠕動を調整します(和胃止嘔)。

人参は上腹部のつかえをとり、半夏・生姜・甘草は、鎮咳と痰の抑制に働きます(化痰止咳)。

人参・甘草・大棗は、消化吸収を強め、全身の機能や抵抗力を高めます(補気健脾)。柴胡・芍薬は、利胆作用をもち、桂枝・生姜は、悪寒、発熱、頭痛、身体痛などの表証を発汗、解熱によって綾解します(解表)。

芍薬・甘草・大棗は、鎮痙、鎮痛に働く。芍薬・大棗は、滋養強壮作用により、体を栄養、滋潤します。

【治療の現場から】 炎症が強いときには、黄連解毒湯三黄瀉心湯などを合方します。
咳蠍・白色の多量の疾などをともなうとき、あるいは腹部膨満感が強いときには、半夏厚朴湯を合方します。
下痢が強いときは、五苓散猪苓湯などを合方する。
悪心、喝吐(水様物)が掛ナれば、半夏厚朴湯小半夏加茂苓湯などを合方します。
産後、出血のあと、あるいは皮膚の乾燥、やせるなど血虚・陰虚の症候がみられるときには、四物湯六味丸などを合方します。
食欲不振、元気がない、気力がないなどの気虚の症候が明らかなら、六君子湯参苓白朮散などを合方します。
散在性の吹き出物があり、赤く大きくはれる時は清上防風湯を合方します。
【使用目標】
柴胡桂枝湯
心窩部から季肋部にかけて苦満感を訴え、抵抗圧痛があります。
柴胡桂枝湯


首筋の強張り

※この目標に必ずしもこだわる必要はありません。
陰虚(皮膚の乾燥,つやがない,ほてりなど)には注意しながら使用します。
【臨床応用】 感冒・インフルエンザ・中耳炎・咽喉炎・扁桃炎・耳下腺炎・気管支炎・肋膜炎・急性肝炎・慢性肝炎の急性化・胆のう炎・腎盂炎・化膿症・じんましん・急性腎炎の初期などで、半表半裏証を呈するもの。あるいは、自律神経失調症・神経性胃炎・慢性胃炎・気管支喘息・慢性気管支炎・慢性肝炎・慢性腎炎などで、肝欝化火・脾気虚・痰湿を呈するものに使用します。

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