【出典】 |
神農本草経 上品 |
【別名】 |
棗(ソウ)、紅棗(コウソウ)、黒棗(コクソウ)、乾棗(カンソウ)、美棗(ビソウ)、良棗(リョウソウ)
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【成分】 |
糖類(fructose、glucose)、トリテルペノイド、リンゴ酸、酒石酸など |
【効能】 |
緩和、強壮、利尿、鎮痛、鎮痙、鎮静 |
【薬理作用】 |
補脾胃・養営安神・緩和薬性
胃腸機能の調節作用・鎮痙作用・薬性をやわらげて、味を矯正する
臨床的な観察によると、鎮静・利尿の作用もある。 |
【臨床応用】 |
- 脾胃気虚に補助薬として使用する。補気の方剤に入れるときには、必ず生姜と一緒に用いる。生姜の刺激性を大棗で緩和し、大棗によって生じる腹部膨満を生姜で減少させる。大棗と生姜を同時に用いると、食欲が増し・消化が良くなるので、他の補気薬の作用がよくなる。
- 婦人の臓躁(更年期障害やヒステリーなどに相当する)に用いる。
- “甘をもって急を緩める”というように、鎮痙作用を利用する。
- 薬性を緩和する。作用が激烈な薬物に配合すると、性質をやわらげて消化機能(脾胃)に対する傷害が少なくなる。辛味や苦味の薬物が多い処方にも使用して味を矯正し、薬性をやわらげる。
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【性味】 |
味は甘、性は温 |
【帰経】 |
脾経 |
【処方】 |
胃苓湯、越婢加朮湯、葛根湯、葛根湯加川芎辛夷、帰脾湯、加味帰脾湯、桂枝加芍薬湯、桂枝加芍薬大黄湯、桂枝加竜骨牡蛎湯、呉茱萸湯、五積散、柴胡加竜骨牡蛎湯、柴胡桂枝湯、小建中湯、小柴胡湯、参蘇飲、大柴胡湯、当帰四逆加呉茱萸生姜湯、麦門冬湯、半夏瀉心湯、平胃散、防已黄耆湯、補中益気湯、六君子湯 |
【用量】 |
5~20g |
【使用上の注意】 |
- 虫歯の疼痛・腹部の膨満感・便秘などの症状があるときには使用すべきでない。
- 処方中に大棗として使用するものに、黒棗・南棗・紅棗・蜜棗などがある。
黒棗・南棗は良質で、養血補中の効能がある。
紅棗はやや燥性が強く・補養力が弱いので、一般に補益剤としては使用しないが、アレルギー性紫斑病に効果がある。
蜜棗は味が非常に甘く濃いので、潤燥解毒に効果がある。
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【産地】 |
中国、韓国、日本各地 |