サプリメント大百科・・・コエンザイムQ10
コエンザイムQ10
一線で働く強力な抗酸化物質
期待される効能効果
抗酸化作用、エネルギー産生、体温低下抑制、肥満、疲れ、うっ血性心不全、動悸、息切れ、尿量の減少、高血圧、浮腫、物忘れ、記憶力低下、認知症、シミ・シワの改善
作用
私たちの体は、約60兆個の細胞から作られています。そのひとつひとつが、日常生活を送るために必要なエネルギーを作り出しています。ひとつの細胞が与えられた役割を果たすために必要なエネルギーを作り出すことで、初めて健康な毎日を過ごせるのです。C10(コエンザイムQ10)は、三大栄養素を効率良く燃焼させるために必要な補酵素です。
呼吸によって吸い込んでいる酸素は、生きていくために不可欠なものです。しかし、取り込んだ酸素の約2%は、自分の体を攻撃してダメージを与えてしまう、極めて不安定な「活性酸素」と呼ばれる物質に変化します。すると、脂質やタンパク質、糖、核酸などが酸化し、変性します。日焼けによるシミ、加齢によるシワも活性酸素の仕業です。
自覚症状がないからと安心して、過剰に作り続けられる活性酸素を除去しないでいると、変性した脂肪やタンパク質は体内に蓄積され、病気となって現れてきます。
栄養学的根拠
CoQ10は、体のすべての細胞に存在しますが、その量は組織によって違います。
エネルギーを多く必要とする組織ほど多く、心臓や骨格筋をはじめ、肝臓、腎臓などに多くのCoQ10が含まれています。たとえば、CoQ10が不足すると心臓のエネルギーであるATPが十分に作られないため、心筋の働きが低下し、息切れや動悸などが現れます。
エネルギー産生が低下すると、エネルギー代謝の盛んな細胞(褐色脂肪細胞、骨格筋、心筋、肝臓、腎臓、脳、皮膚などの細胞)に影響が出てきます。褐色脂肪細胞は、食べ過ぎた栄養をエネルギーに変えたり、大切な臓器を寒さから守るためにエネルギーを産生する働きがあります。
CoQ10の減少はエネルギー産生能力の低下を招き、全身の細胞の機能が低下して臓器や器官の働きが弱まり、それがさまざまな病気の発症や合併症につながります。
日本人の死因のトップを占める三大生活習慣病は、ガン、心臓病、脳卒中です。これらの原因のひとつが、活性酸素による酸化です。また、活性酸素による酸化は、老化の原因のひとつとも考えられています。これに対抗する働きを持つもとのとして、「抗酸化物質CoQ10」があります。体内で活性酸素が発生した場合には、CoQ10が無毒化してくれるのです。抗酸化物質の中でもCoQ10は強力な抗酸化作用があり、第一線で働いてくれるサプリメントです。
摂取の目安
50〜300mg/日