サプリメント大百科・・・ノコギリヤシ
ノコギリヤシ
前立腺肥大や脱毛に悩む男性のお助けサプリメント
期待される効能効果
前立腺肥大症改善、壮年期脱毛症
作用
前立腺は、尿道を囲むクルミ大の臓器で、内腺と外腺があります。
前立腺肥大症は、尿道に近いほうにある内腺が肥大し、尿道や外腺を圧迫するため、さまざまな症状を起こすのです。前立腺肥大の原因は、男性ホルモンのテストステロンが、5α−リダクターゼによって、ジヒドロテストステロンという男性ホルモンに変えられてしまうことが原因です。このジヒドロテストステロンが、前立腺にある受容体と結合し、前立腺の内腺を刺激することで前立腺肥大が始まるのです。加齢にともなって、テストステロンがジヒドロテストステロンに転換される割合は高くなり、中高年男性の場合は、過剰なジヒドロテストステロンの作用によって前立腺肥大となってしまいます。
ノコギリヤシエキスに含まれる脂溶性の有効成分は、ジヒドロテストステロンが前立腺受容体に結合するのを防ぎ、男性ホルモン転換酵素5α−リダクターゼの働きを抑制します。そのことで、ジヒドロテストステロンの増加が抑えられ、前立腺の肥大を防ぐわけです。
壮年期脱毛症は、5α−リダクターゼによって変化したジヒドロテストステロンが、髪の毛を作る細胞である毛母細胞のエネルギー産生を阻害するため起きます。そのため、髪の毛の成長サイクルが短くなり、脱毛が始まります。壮年期脱毛症のもうひとつの原因は、毛乳頭から出る発毛促進シグナルと発毛抑制シグナルのうち、ジヒドロテストステロンが毛乳頭に強く作用すると、発毛抑制シグナルが強くなります。すると、髪の毛の成長と発毛が妨げられて、脱毛が始まります。
ノコギリヤシエキスは、ジヒドロテストステロンが毛根の受容体に結合するのを抑制し、テストステロンをジヒドロテストステロンに転換する酵素5α−リダクターゼの働きを抑制することで、髪の毛の成長をうながします。そして、脱毛が改善されるわけです。
栄養学的根拠
前立腺肥大の方がノコギリヤシエキスを3か月間摂取したところ、前立腺組織においてジヒドロテストステロンの減少と、テストステロンの増加が確認されました。また、38人が1年間ノコギリヤシエキスを摂取したところ、75%の方の自覚症状が軽減し、尿流速も39%アップしました。900mg/日のノコギリヤシエキスを6か月摂取したところ、髪の毛が平均12%も太くなり、脱毛本数も100本/日以下になりました。
摂取の目安
前立腺肥大:200〜329mg/日を継続して摂取
脱毛:300〜900mg/日を継続して摂取