サプリメント大百科・・・低分子化アルギン酸ナトリウム

低分子化アルギン酸ナトリウム

お腹の調子を整えながら、高めのコレステロールを改善

期待される効能効果

排便量の増加、便通の改善、コレステロールの上昇抑制

作用

低分子化アルギン酸ナトリウムは、昆布やひじきなどの褐藻類の海藻(ぬるぬる部分)に多く含まれているアルギン酸を、加熱加水分解して低分子化した成分です。
水に溶けて粘稠のゲルを形成するので、消化管内では胆汁酸類やコレステロールを吸着して、体内への吸収を防ぎ、排泄を促し、コレステロールの吸収を抑制する働きがあります。
胆汁酸は、血中コレステロールを原料に肝臓で作られ、小腸に分泌されます。小腸へ分泌された胆汁酸の一部は再吸収され、肝臓へ戻って再利用されます。これを腸肝循環といいます。
低分子化アルギン酸ナトリウムが小腸で胆汁酸と結合し、便として排泄しながら再吸収を抑制してくれるのです。これによって失われた胆汁酸を補うため、血中コレステロールから胆汁酸を作るシステムが活発になります。この仕組みで血中コレステロールを減らすことができるのです。また、低分子化アルギン酸ナトリウムには「水を蓄える性質」があり、便を適度に柔らかくして嵩を増やし、おなかを刺激することで調子を整えます。腸の蠕動運動が高まると、便の滞留時間が短縮し、量が増えて便秘も解消されるわけです。

栄養学的根拠

成人男子5人、成人女子10人に1日4gの低分子化アルギン酸ナトリウムを投与した結果、排便量の増加が認められました。1週間平均総排便量が960.1gから1114gへと増え、さらに、便の水分含有率にも増加が認められました。
総コレステロール180mg/dl〜250mg/dlの成人男性17人に、低分化アルギン酸ナトリウムを4g投与するグループと、投与しない2つのグループに分けて3週間調査した結果、投与したグループのほうが、投与しないグループに比べて総コレステロールの低下が認められました。投与したグループでは203.8から197.5mg/dl、投与しないグループ204.1から218.8mg/dlでした。
正常コレステロール値では、変化が見られませんでした。

摂取の目安

4g/日

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