冷え性とサプリメント・・・・サプリメントと病気
冷え性とサプリメント・・・・サプリメントと病気
冷房の風にあたると、手足の関節が痛む、頭痛・吐き気を催す。血液循環が悪いため、体調不良が続きます。女性に特有の悩みが“冷え性”です。真夏でも靴下を履かないと脚が冷える、冬には布団にアンカを入れてもなかなか温まらず寝つけない・・・そんな話を、よく聞きます。オフィスなどのエアコンで冷房病にかかりやすいのも、やはり女性です。足が冷えるのは、甲状腺が充分にサイロキシン(甲状腺に存在する活性ヨウ素化合物)を作り出していないためと考えられます。そのため、ヨウ素の補給が必要です。冷房の風にあたって手足の関節が痛んだり、頭痛、吐き気を感じて体調不良に陥ってしまう女性もいます。これでは、仕事の能率もガタ落ちです。冷え性の女性は、手足の末梢の血液循環が悪いのが特徴です。皮膚の末梢血管を拡張して、血行を良くする必要があります。また、冷え性の女性は自律神経失調気味の場合が多く、そのために血液循環がスムーズに行われないと言うことも考えられます。自律神経系のバランスを正常化することも、冷え性の改善には有効なのです。 冷えの原因である、血行不良を改善する働きがあるサプリメントの摂取がお薦めです。代表的なものが、ビタミンE・コラーゲンとビタミンC・高麗人参です。
サプリメントアドバイス・・・ビタミンE
ビタミンEの大きな特長は、"抗酸化作用"を持っているということです。不規則な生活や偏った食事は、活性型の酸素(活性酸素)を増やして体内の脂質を酸化させ、細胞をどんどん壊してしまいます。これでは健康や美容にとって望ましいことではありません。
そこで、体内の脂質を酸化から守り、細胞の健康維持を助けてくれるビタミンEの"抗酸化作用"が役立つわけです。
しかし、脂溶性ビタミンであるビタミンEは、多くは大豆油やとうもろこし油、マーガリンなどの油や、脂肪の多いナッツ類などに溶けて存在しているので、たくさん摂ろうとすると余分な脂肪分まで摂取してしまいやすく高カロリーになりがちです。さらに、これらの植物油の摂り過ぎは、かえって細胞の酸化を招く恐れがあります。小松菜やカボチャなどの緑黄色野菜にもビタミンEが含まれていますが、なかなか十分な量は満たせないもの。そこで、低カロリーのサプリメントも上手に利用して、効率良くビタミンEを摂りましょう。
サプリメントアドバイス・・・コラーゲン
加齢とともにコラーゲンが減少生理不順などの現象が起こりやすくなります。皮膚は、皮下組織と真皮と表皮に分かれています。真皮の主成分として水分を補給して保湿しますが、コラーゲンが老化とともにやせ衰えてしまうと、水分を保湿できなくなり、シミやシワを引き起こすのです。また、骨の組織でも同じことが起こっていると考えられます。骨を形成しているのはコラーゲンとカルシウムですが、古くなったコラーゲンではカルシウムを十分に吸収することができないため、骨密度の低い、スカスカの骨になってしまうのです。新鮮なコラーゲンを摂取していれば、老朽化していくコラーゲンのスピードを最小限にくい止めることが可能になるといいます。新陳代謝が活発になれば血液の流れも良くなり、自然と関節炎や抜け毛、冷え性などの改善がみられるのです。
サプリメントアドバイス・・・ビタミンC
ビタミンCは、コラーゲンの合成に関わりお肌や粘膜などの健康維持を助けたり、抗酸化作用で日々のプレッシャーからカラダを守ったりする"ビタミンの王様"です。実は、多くの動物はカラダの中でビタミンCをつくり出すことができるのですが、私たち人間はつくり出すことができません。そこで、ビタミンCは、食事から毎日こまめに摂らなければならないのです。しかし、ビタミンCは水に溶けやすい水溶性で、熱に弱い性質も持っているため、たくさん摂っているようでいても、なかなか上手に摂ることが難しい栄養素のひとつといえます。そこで、「ローズヒップ」がビタミンCの効率的な摂取に役立ちます。ローズヒップはバラ科の植物の実で、それ自体が天然のビタミンC源になりますが、さらにビタミンCの吸収を助ける酵素やバイオフラボノイド類も豊富に含まれています。ドイツなどの北ヨーロッパでは、ローズヒップを砕いたものがハーブティーとして伝統的に愛飲され、冬の間のビタミンC不足から起きる病気を防ぐといわれています。ビタミンCはカラダに蓄えておくことが難しく、2〜3時間で体外に排泄されてしまいますので、毎回の食事からこまめに補うとともに、不足しがちな場合は、上手にサプリメントなどを利用すると良いでしょう。
サプリメントアドバイス・・・高麗人参
朝鮮人参、御種子人参とも呼ばれる高麗人参は、古くから中国や韓国、そして日本において滋養強壮に優れた食品として珍重されてきました。中国では梁の陶弘景(452−536)という人が編纂した薬物書の古典「神農本章経」に早くもその名が現れ、漢の張仲景が著した『傷寒論』(196〜220年)にも、「113処方中21人に人参を配合処方した」という趣旨が記されています。韓国にも、母親の病気を治すため岩山を上り高麗人参を採取したという1500年前の逸話が残されています。高麗人参に鶏肉、ナツメ、モチ米を使った参鶏湯(サムゲタン)が代表的な強壮料理であることは、広く知られるところです。日本でも奈良時代の739年に潮海国の使者により進上品として持ち込まれるなど、高麗人参の食効は早くから知られていましたが、とりわけ江戸中期の8代将軍吉宗の時代には、幕府の財政立て直し策として江戸城内で高麗人参の人口栽培研究が密かに行われ、その種子と技術を全国に配布、栽培を奨励しています。ちなみlこ、この経緯から高麗人参の別名を「御種子人参」と呼ぶようになりました。残念ながら江戸幕府が全国に広めようとした高麗人参栽培の技術は、今では福島・長野・島根の3県のみに残されているに過ぎません。700年ほど前から栽培技術を確立し、量産化に成功している韓国とは対照的と言えるでしょう。